「あ、」

まただ。またそうやって、俺以外の奴と楽しそうに話してる。

円堂を大切に思ってるからこそ本当にああいう俺以外の奴と楽しそうにしてるのが嫌だった。

強いて言うとしたら“嫉妬”だろう。

円堂の周りにはいつも誰かがいる。

豪炎寺に鬼道にヒロト、吹雪や染岡。

もっと沢山。

(本当に嫌だ)

気づいて欲しいのに気づいてくれない周りも円堂もそれを思う俺も嫌だ。

「かーぜまる」

「へ、?」

いきなり呼ばれて振り向くと円堂が可愛いらしい笑顔で立っていた。

「何だよぉ…さっきから俺を睨んでさ」

「別に」

あえて拗ねてみようかな、なーんてな。

「な 何怒って

「別に、睨んでないさ」

「いや 睨んでた」

円堂はぎゅっと俺のユニフォームを掴む。

「しっと、?」

首を傾げてまるで子供のようにきいてきた円堂に俺はもう理性とかそんなの押さえきれなさそうだ。

「……風丸」

「何だよ」

「しっとだろ?」

「……だったらどうするんだよ 円堂は」

「……どうすればいいかな」

しょんぼりしてる円堂が可愛い。

俺はもう周りとかそんなのどうでも良くなった。

俺のユニフォームを掴む円堂の手を握って引き寄せると抱きしめてやる。

「ぅ、わぁ、な なんだよ…びっくりしたじゃんか」

「お前は俺のものだろ」

真顔で円堂をみると何故かきょとんとしている。

そのうち言葉の内容を理解したのか頬が赤らむ。

「……そ そうかもな」

「かもじゃない 円堂は俺のものなんだ」

「……か 風丸」

抱きしめを強くする。

「何、焦ってるんだよ……風丸」

円堂はにこっと笑う。

「俺が好きなのは、風丸だけだぞ」

ああ、また俺は

お前の言葉に救われた。






















いつもそうやってうよな
(だから安心する、いやしてしまうんだ)










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風円ってこんな感じでしょうか?
嫉妬しちゃう風丸……
どうですか かなり不安です


リクエストありがとうございました
またよろしくお願いします!





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