「なぁ 緑川」

キツい練習が終わって息を整えていると不動が俺に話しかけてきた。

相変わらず涼しい顔してる。

「何ぃ?」

「ちょっと付き合え」

「ど どこに…」

「買い出し あのクソ監督が押し付けてきやがった」

不動は舌打ちしながら監督を睨む。

俺はそんな不動に微笑む。

「まぁ 暇だし付き合

「緑川 今日だよね 練習付き合ってくれるの」

後ろから背中を叩かれて振り向くと思った通りヒロトがこちらもまた涼しそうな顔で微笑んでいた。

「え……あ ヒロト」

「付き合ってよ 練習」

ヒロトが俺の腕を掴んで歩き出す。

「ちょ ちょっと待ってよ ヒロ

「待てよ おい」

今度は不動がガシッと反対の腕を掴んだ。

「い いたたたっ……ちょっと痛

「緑川は俺と買い出し行くんだよ 手離せ」

「あれ?不動君 居たんだ」

ヒロトはにっこり笑うが目は笑ってない。

俺はゆっくり不動を見ればこっちは笑ってもなかった。

「ああ?喧嘩売ってんのか?」

「別に?それより 緑川は俺の練習に付き合う約束なんだ 君こそ手 離しなよ」

「お前こそ離せ」

(ああ……何がどうなっちゃったのさ…)

不動とヒロトは睨むばかり。

(ヒロトも不動も……こ 怖いぃ…)

どうしたらいいか全くわからない。

「二人共……あのさ ちょっと手離して欲しいな……」

「離してあげてもいいけど不動君も離して」

「じゃあお前が離したら離す」

「ちょ…ちょっと…二人共……」

結局 腕は離してもらえないみたい。

「おい 緑川 買い出し行くよな?」

「は……?」

「行くっつったら離すぜ?」

「それなら緑川 俺と練習するって言ってくれたら離してあげるよ」

「うう……二人共 それじゃ変わらないよ!!全く……寒心に堪えないよ……」

するとそんな俺を見た二人はばっと手を離す。

「……!!」

「ち 仕方ねぇな」

「緑川には嫌われたくないからね」

二人は俺に向けて微笑む。

(……わ わぁ)

なんだかとっても胸があったかい。

「じゃあ 不動君」

「んだよ じゃんけん?」

「うん 平等に、ね?」

二人はじゃんけんをする。

というか俺の意志は無視ですか。

「よし 緑川 買い出し行こうぜ」

どうやら不動が勝ったみたいだ。

「緑川 今度付き合ってね」

ヒロトはちょっと残念そうに笑った。

「ごめんね…ヒロト」

そういうとヒロトは「何で緑川が謝るんだい?」と言った。

「負けたのは俺さ」

「う うん……」

なんかヒロトに申し訳なくなってきた。

そんな俺を見てヒロトはにっこり笑って俺のおでこにキスをした。

「……!!」

「じゃあ 楽しんできてね」






「重いなら持つぜ?」

「だ 大丈夫…!!」

ちょっと重いけど体力作りの為だと思って一生懸命持ち上げる。

(引きずらないようにしなきゃ…)

「なぁ 緑川」

「ん?」

振り向くと同時にキスをされた。
俺はびっくりして袋を落とす。

「……!!ちょ ちょっと いきなり何さ!!」

不動はふんっと笑う。

「あいつだけとか絶対許せねぇんだよ」

「……ふ 不動」

「ま 絶対あいつには負けねぇけど」

すると結局俺の分の袋も持ってさっさと歩き出す。

(俺は…どっちが好きなんだろう)

「おいてくぜ? 緑川」






















なんてべない
(こんなの矛盾してるのかな)










**********

こんな感じでいかがでしょうか…!
オチはちょっと不動にしてみましたが
私が優柔不断なもので……

request thank you!!

また宜しくお願いします




「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -