「よし 緑川」

「な 何さ」

いきなり部屋に入ってきて数分ぼーっとしていたヒロトはいきなり俺の肩を掴む。

「……えと ヒロト?」

「久しぶりに一緒にお昼寝しない?!」

「な えええ!!」

「緑川 驚きすぎ 昔よくお昼寝したじゃない」

確かにおひさま園にいた頃はよくみんなとお昼寝をしていた。あったかい太陽の下 ぽかぽかの毛布をお腹にかけてヒロトともよく隣で寝たっけ。

「ね? しようよ」

「え……でも」

「あ まさか俺がいやらしいこと考えてると思ってるでしょ?」

俺は迷いもなく頷く。ヒロトは苦笑しながら「ひどいなぁ」と笑った。

「絶対しないよ なんなら何か約束したっていいさ」

「じゃあ 破ったら逆立ちしてグランド10周ね」

「緑川ったら 鬼だなぁ」

ヒロトは少しうつむき「あはは」と笑う。どうやら自分に自信がなくなったらしい。

「よし じゃあお昼寝タイムだよ 緑川」

「はいはい」

とはいってもおひさま園みたいにはいかなかった。なんせこの合宿所の個室の床に寝転がって毛布をかけただけだ。

まぁ 窓から少しは光があたるけど。

「ねぇ 緑川」

「ん?」

「手 繋いでいい?」

「ああ ヒロトはそんなに逆立ちしたいんだ」

「え 手を繋ぐのもアウトなの?!」

「あ…当たり前だよ」

そういうとヒロトは「じゃあ逆立ちしてもいいや」と手を握ってきた。

「い 嫌じゃないし……逆立ちしなくていいよ」

「優しいね ありがとう」

にこっと笑うヒロトが太陽の光に照らされる。思わず綺麗だなと思う。

「あったかいね」

「うん」

手を強く握ればヒロトも握り返してくれる。

「おやすみ リュウジ」

「うん おやすみ」

目を閉じれば少し眠くなる。

それは多分 太陽のあったかさと

君の手の温もり。






君と一緒に、お昼寝
(まだ 起きてる?)
(え…うん)
(俺もまだ起きてるよ)
(う うん)
(眠くなくてさ)
(なんでお昼寝しようと思った?)





*****

お昼寝可愛い……(*^^*)




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