今日は良い天気だなと空を見上げて欠伸をする。

(起きてるかな)

と外を見ると思った通り彼は既にグラウンドで練習していた。

(……よし)

大きく深呼吸をして窓を開ける。

「鬼道ー!!不動ー!!」

大声で叫び手を大きく振る。鬼道の名前も呼んでついでに呼んだのを装ったのは内緒だ。

するとは鬼道は手を振り返してくれたが相変わらず不動は微妙に手を挙げるだけ。

(よしよし)

こうして俺の一日ははじまる。






「隣 いいか?」

朝食になって鬼道と一緒に食べている不動に声をかける。どうやら作戦会議らしい。

「お好きにどーぞ」

そう一言いうとすぐに鬼道の方を向いてしまった。

(……俺のこと嫌いなのか?)

何百回このことを思ってきただろう。

鬼道が羨ましい。不動とはこの頃仲が良いのだ。俺だって不動と仲良くしたい。

(鬼道はきっと俺がまだ不動のこと 嫌いだと思ってる…)

まぁあんだけ嫌っていたのだからまぁわからなくはない。

(だけど……)

俺だって……

「佐久間」

呼ばれてはっとなる。気がつくと鬼道は席を立っていて不動と二人だった。

「な なんだ?」

「佐久間クンはトマト好き?」

「は?」

いきなりの唐突な質問に首を傾げる。

「トマト 食べれるか」

「え ま まぁ」

すると不動は俺に無造作に突き刺したトマトを目の前に持ってきて「ほら」と言った。

「え?」

「食えよ 今なら俺が食べさせてやんぜ?」

くすくす笑う不動。

俺は仕方なくトマトを口に含む。

食べ終わると不動は満足そうに笑った。

「うまいだろ?」

「ああ もしかして不動 トマト嫌

「トマト好きだし」

と目を逸らす。

(嫌いなんだな……意外と可愛いいとこあるじゃないか)

俺は少し微笑むと不動は「んだよ」とむすっとした。

「不動」

こいつに触れたい。手を伸ばすと不動も手を伸ばす。

「大胆だねぇ……佐久間クン?」

手と手が触れ合う。指を絡めて俺は微笑む。

「不動……」

「なんだ」

「……なんでもない」

「んだそれ」

不動はぎゅっと手を握ってきた。

「気になる 言えよ」

「いや いいよ」

「気になんだよ 俺が」

「……」

俺は頬を赤らめる。

「不動…あのさ」

「おう」

俺は触れている手を強く握る。不動は驚いたように首を傾げる。

「好きなんだ……お前が」






















が好きだづいたから
(言った言葉はもう取り消せない……)










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他サイト様で佐久不をみてからやりたいと思ってたので(笑)佐久不はおいしいです




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