練習が終わってすることもないし合宿所の周りをぶらぶらする。風が強いせいかマントがなびく。

(さて……部屋にでも戻るか)

もうぶらぶらするのにも飽きたので部屋に戻ろうとする。

「鬼道クンじゃねぇの?」

後ろから声がする。こんな喧嘩を売るような言い方をしてくるのは……

「不動……その呼び方はやめろ」

「は?んなこと 知るかよ」

不動は「ち」と舌打ちをすると欠伸をした。

「眠いのか」

「ぁあ?まぁな お前とは違って特訓してるからなぁ」

「特訓?ああ あの技か 1人でやってたのか?」

あの技……それはまだ未完成連携シュートのことだ。俺達はみんなに内緒で練習をしている。

「まぁな」

「連携シュートなら俺がいなくては特訓にもならないだろ」

「は?そんなの俺の勝手だろ?」

「やるか?」

「はん!やりたければ1人でどーぞ」

「お前が持ち出した話だろ 付き合え」

次の試合までまだ時間があるにしてもあのシュートの完成はまだ出来上がる気配もない。

「俺も暇だったんだ 付き合ってくれ」

「ち 面倒くせぇな…ま 鬼道クンがそこまでいうなら 付き合ってやってもいいぜ?」

するといきなり不動は俺を壁に追い詰めた。不動がにやにやしている。俺はぞっとして不動を突き飛ばした。

「何をする!!」

「ち つまんねぇ奴 もっと顔 赤らめたりしねぇのか?」

「なぜそうなる!!」

「ぁあ?教えてやろうか?」

「な……何を んむ…ん」

不動に無理やりキスされる。俺が抵抗してもこいつの力に勝てない。こいつどこにこんな力隠してんだ。

「……ほーら 可愛いぜ?鬼道クン?」

俺は顔が赤くなって下をむいていた。

(こ……こいつに き キスされるなんて……)

不動がまた俺を壁に追い詰めて頬に触れてきた。

「ん…や やめろ…」

「もっとしたいだろ?」

するとゴークルをゆっくり外される。

「綺麗な目じゃねぇの?」

「ぅ うるさ……い」

視界が明るくなって不動も頬を赤らめていることに気づく。

「ふ…不ど……」

「黙ってな」

またキスをされる。無理やりじゃなくて柔らかくてあったかいキス。不動が舌を入れてきたので俺は下を絡めた。

「積極的だねぇ…鬼道クン…?」

「ぉ お前こそ……」

奴は「ふ」と笑って俺の耳にキスをしてきた。

「まだ したい?」

不動が俺の耳元で静かに囁く。

「したいなら…やればいいだろう」

静かに答える。不動は目を見開いた。どうやら「やるか」とか否定する答えを予想していたらしい。

「あれ?鬼道クンって…やらしぃんだなぁ?」

またそういうと不動は深いキスをする。

「ん……ぁ…ふ ふど……」

だんだん体が熱くなってきた。悔しいがなんだか胸がドキドキする。不動も同じなのか俺を抱きしめた。

「好きだぜ…鬼道」

クンを付けない呼び方にビクッと反応する。そして好きと言う言葉にも。

「お前は……順序を間違えていないか?」

「ふ…んなこと知らねーよ」

不動は俺を抱きしめながら鼻で笑う。

「まぁ 問題ない」

「ああ?」

不動は「何がだよ」と首を傾げた。
俺は不動から無理やり離れるとゴークルをした。

「不動 特訓するぞ」

「ち さっきまではぁんぁん言ってたのに 切り替えが早いねぇ?」

「そんなことは言っていない」

「へいへい」

不動と俺はグラウンドへ向かう。

(早く完成するといいが)

そう思いながら唇を触る。
頬が赤らむのがわかって首を振る。

「ん?何やってんだぁ?」

「何でもない 早く行くぞ」

そう……なんでもない
なんでもないんだ

俺が走ると不動も慌てて走った。

「ちょ 鬼道 お前 いきなり走んなよ!!」

「いいからついてこい!!早くしないと日が暮れる」

俺達は走りだす。一緒に走りだす。
同じ道を。ひたすら走る。

そう…同じ道を。






















ちょっぴり悔しかったけど
(俺があいつを好きになるなんて……)










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企画 ふどきどきゅん!様に提出したものです……

え……えと まず
すいませんでしたm(_ _)m←
だぁあ なんか最後ぐだぐだ
途中でちゅーしまくり←
休んだらまたちゅー←

しかもお題にそっているのか疑問…
いやそっていると信じてます(泣)

素晴らしい企画
ありがとうございましたっ(^^)




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