※基緑要素有










(今日は暑いなぁ…)

そう思いながら水分補給をしにベンチへ急ぐ。水を口に入れると身体が少し涼しくなった気がした。

「虎丸 ちょっといいか」

呼ばれて振り向くとそこには豪炎寺の姿。

「はい なんですか」

すぐに振り向いてぱぁあっと笑顔で答える。豪炎寺は少し目を逸らして俺にとんでもないことを言ってきた。

「今日の夜 話があるから 俺の部屋に来ないか」

「……はい?」

聞き間違いだろうか……

「あ あの…」

「話があるんだ」

豪炎寺はじっと自分を見ながらもう一度はっきり言った。

「え…夜じゃなきゃいけないんですか?」

豪炎寺はゆっくり頷いた。

「誰にも聞かれたくないんだ」

一体 なんの話だろうか。

「じゃあ…消灯になったらいきます」

「ああ 待ってる」

豪炎寺はにこっと笑って去っていった。

「なんの話だろ…」

とりあえず今日は早く寝れない。

(もしかしたら……怒られるのかな)

だんだん心配になってきた。

「どうしたの?」

「ふぁっ」

いきなり声をかけられて振り向くとヒロトさんが立っていた。どうやら水分補給にきたらしく手にはボトルを持っている。

「悩み事?」

「あ いえ…大したことじゃないですよ」

「ふーん それにしては緑川みたいになってたよ」

「はい?」

ヒロトさんはにこにこしながら緑川さんの真似をする。

「緑川ってさ なんか悩み事してる時すっごい唇を噛み締めて悩みだすんだ 今 虎丸君 そんな感じだったよ」

「え…そうですかね」

悩んでいるのは確かだがヒロトさんに話してもな…と思う。

「だから ちょっと話してみてよ」

「え…と ですね……」

豪炎寺さんは誰にも聞かれたくないみたいだし……

「……やっぱり大丈夫です」

ヒロトさんは「そうかい?」と心配そうに首を傾げる。

「ヒロトー 練習付き合ってよー」

遠くで緑川さんがヒロトさんを呼んでいる。

「あ その本人が呼んでいるみたいだね」

「そ そうですね…」

ヒロトさんは「今 行くよ」と言うとなぜか頬を赤らめた。

「み 緑川と……練習……」

「ヒロトさん?」

「あ いや なんでもないさ じゃあね あんまり悩みすぎちゃダメだよ 虎丸君」

「あ はい」

ヒロトさんは緑川さんの元にかけよる。

二人は笑いながら遠くへ行ってしまった。

『み 緑川と……練習……』

ヒロトさんの言葉が蘇る。

(もしかして……ヒロトさん)

『今日の夜 話があるから 俺の部屋に来ないか』

豪炎寺さんの言葉が蘇る。

(話……)

胸がドキドキする。

(まさか…そんなはず……)

顔が熱くなる。

「豪…ぇんじ…さん」

胸を押さえる。






















が止まらない
(また……豪炎寺さんのせいだ……)










**********
続きますっ(^^)




「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -