空が青い。そんな風に空を眺めて流れる雲をぼーっとみていると心が落ち着く。

「豪炎寺さん…まだかなぁ」

駅前のベンチに一時に待ち合わせとか豪炎寺さんは言っていたはずなのに時計をみるともう一時半をすぎていた。

(一緒にスパイクみようっていったの豪炎寺さんなのに……)

何度目かわからない溜め息をつく。ベンチに深く腰掛けて足をバタバタさせる。

もしかしたら約束を忘れているんじゃないかなと思って帰ろうとしたが…もしそれで豪炎寺さんが待ってしまうのはなんだか申し訳なくて帰れない。

事故にあったのかなということも考えたけど豪炎寺さんに限ってそれはないかと思う。

(妹さんと遊んでて俺との約束を忘れてるとか?)

有り得ない話ではない。

(それとも……また円堂さんに付き合って特訓?)

これも否定できない。

また溜め息をつく。

(とりあえず…二時まで待とう!!時間を間違えているのかも…)

とりあえず二時まで待つことにしてまた空を見上げる。

せっかく豪炎寺さんと二人で出掛けられると思って楽しみにしてたのに……と空を睨む。

するとじわじわと何かが込み上げてきた。
(な 泣いたらダメだ……きっと 豪炎寺さんは必ず来る!)

その時、自分の涙が落ちると同時に手の甲に水滴がポタっと落ちてきた。

「雨…」

さっきまで青かった空が薄暗くなっていた。まるで自分みたいだ。

そう思えば思うほど雨が強くなっていく。
(もう…全部 豪炎寺さんのせいだ…)

余計に涙がでてもう濡れてもいいやと諦めてベンチで足をバタバタさせる。

すると急に雨がやんだ。

上を見上げる。

「と 虎丸…すまん 遅れた……」

そこには目を逸らしながら申し訳なさそうに傘を俺に傾けている豪炎寺さんが立っていた。

「ご…ごぉ…ぇんじ……さぁ、ん」

とっさに抱きつく。
傘が落ちた。

「う…うぅ うわぁああん」

「虎丸…」

そういう貴方は俺を抱きしめる。





















と同じ自分
(必ず来てくれるって信じてた)










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可愛いな…虎丸




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