今日は暑い。汗が凄い勢いでダラダラでてくる。視界がぼやけて少しクラクラする。 (やばいな…熱中症かな……) それでも円堂の声に従いボールを追いかける。足はなぜか動くが意識が曖昧。 「大丈夫?緑川」 肩を叩かれびくっと視界が蘇った。 「ひ ヒロト…!!いきなりびっくりするじゃん」 「え…あ ごめん」 ヒロトは申し訳なさそうに謝ってきた。 しょうがなく「もういいよ」と言っておく。 「でも 緑川…なんかつらそうだから」 「え?」 確かにこうしてる今もすごくつらい。頭がグラグラする。 「ほら…緑川……ベンチで休みなよ。円堂君には僕が言っておくから」 「ヒロト……」 ヒロトの言葉に甘えたい気もするが、今は自分に甘くするべきじゃない。俺は日本代表のイナズマジャパン……しっかりしなきゃダメなんだ。なのに今休んだら…… 置いていかれる…… みんなに置いていかれる 怖い 嫌だ みんなが新しい技を編み出すたびに怖くて仕方がなかった。 だから 「だ 大丈夫さ…心配ないよ」 「でも…緑川……足 フラフラしてるよ?本当に大丈夫なの?」 「大丈夫…大丈夫だよ」 「緑川…」 ヒロトは本当に心配そうに俺を見る。 「じゃあ…また後で」 俺はそんなヒロトを置いて1人で駆け出す。後ろも振り向かずに風丸に声をかける。 「お 緑川 今日暑いから水分しっかりとれよ」 風丸が水をくれる。 遠くで円堂がヒロトを呼ぶ声が聞こえた。 「……」 緑川は今凄い無理してる気がする。いや凄い無理をしている。頑張り屋さんなのが彼の長所だけど短所でもある。 (昔から頑張ってたもんね…) 彼の大丈夫はもう限界と同じ。 「ヒロトー ちょっといいか?」 円堂君が俺を呼んでいる。 「今 行くよ」 足を踏み出す。 (緑川は僕が見ていてあげなきゃ) 頑張り屋さんだから (だから君をずっと守っていたいんだよ) ********** 頑張り屋さんな緑川ww こんな感じかな? |