「白竜」

目の前にはシュウがいる。甘い優しい声で俺に微笑んでいる。

「どうした、シュウ」

シュウは目を細める。顔が物凄く近い。俺はじっとシュウを見つめる。

「ねぇ」

頬にひんやりと冷たいシュウの手が触れた。

「もっと笑ってよ」

「……こ、こうか」

仕方ないので口角を上げてみる。シュウはじっと俺を見つめた。何を考えているのか、

「うーん……」

「ど、どうした」

「こう、ふわっと笑ってよ」

「シュウみたいに、か?」

「うん」

それは無理な話だ。シュウみたいに柔らかな笑顔なんて俺には無理だ。俺は「それは無理だ」と言うとシュウは耳元で囁いた。

「お願い」

くすぐったい。シュウが俺に軽くキスをしてきた。

「白竜、笑って?」

「……笑ってと言われて自然に笑えるのはシュウぐらいだろ」

「うーん、そうかなぁ」

仕方ない、と諦めたのかシュウは俺を抱きしめる。

「白竜のふわっとした笑顔が見たいのに」

「出来ないのだから仕方ないだろう」

シュウはうーんと唸る。

「あ、ふわっと笑ってる人は究極になれるんだよ!!」

「な、何だって!」

俺はシュウを見ると彼はくすっと笑った。そして、「ほら、笑って」とまた言う。しかし、究極にはなりたい。笑おう。だが、幼い頃はそんな風に笑っていたがどんな感じで笑っていたのかが思い出せない。俺はどうにかしないと、と思ってシュウにとりあえず微笑んでみる。

「……」

シュウが無言で俺を見ながら何か考えている。俺は首を傾げるとシュウは「可愛い」と笑った。

(こ、これで良かったのか……?)

良かったのかは分からないがシュウが満足そうに甘えてくるので俺はまた究極へ一歩近づいただろう。






















君の笑顔が見たい
(もっと、笑って?)










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白竜のふわっとした笑顔がみたい




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