「じゃあ、行って来るね」 そう言って今日も吹雪はエドガーの所に行ってしまった。二人が付き合っていることはチームでも有名で皆、知ってはいるが俺が吹雪のことを好きなのは誰も知らないだろう。エドガーよりも前に知り合ったはずなのに、吹雪はエドガーと付き合っている。はっきり言って悔しかった。 (吹雪……) 心の中で呟いてみる。誰にも聞こえるはずのないこの想い。 (どうして俺は、……どうして…) 膝の上で手を握り締める。 俺は好きな奴に「好き」と言えない程、臆病だから。 豪炎寺君が今日も彼を見て俯いている。あぁ、分かるよ君の気持ち。だって、僕も同じだから。僕も彼、吹雪君が好きだから。どんなに願っても現実ではもう叶うはずのないことだけど、僕は彼を助けたあの時から吹雪君が好きだ。彼のふわふわした髪や真っ白い肌、大きな瞳を全て愛している。エドガー君や豪炎寺君よりも絶対に愛しているという自信があるんだ。 (でも、吹雪君はエドガー君が好きなんだね) この世界が憎い。僕がもっと早く彼にこの気持ちを伝える勇気を持てていれば、 (僕はバカだ) 夢でしか君と幸せになれないのだから。 今日も私の所へフブキが当たり前のようにやって来る。 「こんにちは、エドガー君」 つい最近、付き合い始めたのだがフブキはそこらにいる女性よりも可愛いく、魅力的だった。イナズマジャパンにもフブキのことが好きな人がいたみたいだが、フブキは私を選んでくれた。本当に嬉しい。 「フブキ、少し変なことを聞いても良いかい?」 そう言うと私の膝の上で上機嫌に座っているフブキは「うん」と可愛いらしく頷いた。 「イナズマジャパンに好きな人はいなかったのか?」 「……?あ、浮気してると思ってるの?」 「ち、違う…!ただ、きっとこんなにフブキは可愛いのだから……イナズマジャパンにもフブキのことが好きな人はいただろうと思ったのさ」 「それで、付き合っていた人はいなかったのか……ってこと?」 私は素直に頷くとフブキはくすっと笑って、「付き合ってなんかなかったよ」と一言呟いた。 「どっちにしろ、僕はエドガー君が好きだから安心して?」 私は吹雪を抱きしめて「変なことを聞いてすまない」と笑う。 「うん、僕はエドガー君のモノだよ」 私は吹雪の頭を撫でる。 「分かっているよ」 私はなんて幸せなのだろう。 それぞれの想い (叶うはずだった恋、叶わなくなった恋、叶った恋、) ---------- エド吹←豪+照 です! 三角関係な感じになってますか…? 吹雪が小悪魔みたいになって しまった(笑) 素敵なリクエスト ありがとうございました! またよろしくお願いします!! 120120 |