「緊張しているのか?」

声がしたのでふり向くと三国さんが苦笑しながら立っていた。

俺は「はい。」と答えると三国さんは俺の隣に座った。

「そうかたくなるな、お前のサッカーをすればいいんだ、……いつものようにな」

「…………わかっています」

今日は俺がキャプテンになって初めての試合だ。フィフスセクターの勝敗指示もこんな日に限ってなく、俺達は今日久しぶりに思いっきり自由にサッカーが出来るのだ。

とても、嬉しいはずなのに……。

(こんな日だからこそ、……負けたくない)

負けるわけにはいかない。

先輩達の為にも……。

「負けたく、ないんです」

三国さんにそう伝える。三国さんは、「そうか、」と言った。

「俺のせいで……負けたら、」

「それはそれでいいじゃないか」

俺はばっと三国さんの方を見る。彼はいつもの笑顔でそんな俺の頭をぽんぽんと撫でた。

「あまり、背負い込むなよ?」

「さ、さんご……く、さん」

「俺は負けたって、それを次に生かしてくれさえすれば……お前ならこのおかしなサッカーをなんとかしてくれる、……そう思ってる」

三国さんは俺の不安でいっぱいになって強張ってしまっていた顔に手を添えた。

「お前なら、……神童なら出来るさ」

俺は目を見開くと三国さんは軽く口にキスをしてくれた。

少し恥ずかしそうに「大丈夫だ」と笑うもんだから俺もくすっと笑ってしまった。

「ありがとうございます、三国さん……!!」

俺は思いっきり三国さんに抱きつく。

「俺、頑張ります……!」






















緊張している君の為になら
(キスなんていくらでもするさ)










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三拓です!
久しぶりに書きました!!^^
試合直前の二人^^
可愛いですなぁ←

リクエストありがとうございました!
またよろしくお願いします!



120103

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