「どぉかな?似合うかい?」

そう言ってアフロディは学校に登校しながらニコニコと俺の前で楽しそうに回る。

「思い切って短くしてみたんだ」

「あぁ、……まぁ、似合ってるんじゃないのか?」

正直、「やぁ」と待ち合わせ場所に来たときは夢かと思ったが、はっきり言おう。長髪だった頃のアフロディより断然、かっこいい。

俺は苦笑するしかなかった。

「風丸君も切ればいいのに」

「な、何でだ?」

するとアフロディは短くなった髪をふわっと揺らして笑った。

「似合うと思うからさ」






俺は今の髪型が嫌なわけではない。短髪よりも涼しいので夏は意外と楽だ。それに、アフロディのように髪を下ろしているわけでもないので別に、女みたいとか最近は言われなくなった。

不便なことは何もない。

「見て見て、亜風炉君、めちゃくちゃかっこよくない?」

隣の席に座っている女子達がアフロディを見ながらコソコソ話している。

俺はふと周りを見る。何だかほとんどのクラスの女子がアフロディのことを話しているようだ。

(あいつ……、モテモテじゃないか)

同じ高校で同じクラスの俺はぼーっとアフロディを眺めた。

(あー……なんか、なんだろうな)

かっこよくなってしまったアフロディ。

元から人気があったのに、どんどんまた人気になって……。

「アイドルみたいだよ!!」

「凄くかっこいいよ!!」

アフロディの席の周りの女子が頬を赤く染めながらそんなことを言っていた。

「ありがとう」

アフロディはそれに笑顔でそんなことを言っていた。

俺は彼から目を逸らす。

どうしてだか分からないけど、何だか苦しい。

(なんか、辛い……。)






僕は風丸君をちらっと見る。彼は僕から目を背けている。

そんな彼に僕は微笑む。

(ほら、はやく気づきなよ……僕は君の為に髪を切ったんだってことに)

君はそうとう僕が好きだってことを気づいて欲しいから、ね?風丸君。






















嫉妬させたくて、
(もっと、もっと……夢中になぁれ、)










----------

照風です^^

髪を切ったアフロディに嫉妬する風丸
こんな感じですか……??←
アフロディかっこいいですよね!
短髪のアフロディ……*^^*

リクエストありがとうございました!
またよろしくお願いします!



120103

「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -