「う、……ーん」

何度目かわからないぐらいメールの文を読み返す。よし、これで送ろうと送信のボタンを押そうとするが指が動かない。

(これじゃ、変かも)

今日はクリスマスだ。毎年、南沢さんと一緒に過ごしたクリスマス。だが今年は、

(結局、お互いに何も言えないままクリスマスじゃねぇか……)

南沢さんはああいう性格だから絶対にメールはしないだろうと思っていたが……

(まさか……本当にしてこないなんて)

ため息をしながら仕方ないとテレビをつける。賑やかな音が静かだった部屋に響いた。テレビの画面の中ではみんなが楽しそうに笑っていた。

「みな、みなみさわ…さん」

天井を見上げる。すると聞き覚えのある着信音がテレビの音と混ざって聴こえたのでバッと携帯をみる。

(電話……?)

浜野や速水からの嫌がらせか、?

「はい、」

『もしも、し』

目を見開く。

『のりちゃん?』

「み、みみみ…みなみさわさ、ん?!」

『ん、なぁーに?』

落ち着け、落ち着け、と自分に言い聞かせるが全く落ち着かない。

「ど、どうして?!!」

『…………別に、なんとなく』

「あ、そ、そ、スか」

今、南沢さんはどんな顔をしてんだろう……と想像しただけで幸せだ。

『迷惑、だった?』

「ち、違いまスよ!……ただ、驚いただけでス」

『…………ん』

すると南沢さんは何故か黙り込んだ。俺はどうしたらいいかわからず一言、「南沢さん」と言う。

「今日、クリスマスでスよ」

『……そうだっけ』

「そうでスよ」

『今日、クリスマスか』

「はい」

少し寂しそうな声。俺は立ち上がって上着を着る。

『倉間』

窓を見ると雪がちらついていた。俺は南沢さんに「何でスか」と言う。

『めりーくりすます』

「…………み、南沢さ、ん」

『じゃ、またな』

「あ、ま、待ってください!南沢さん!!」

俺は玄関のドアを思いっきり開ける。

『い、た』

電話から聞こえる南沢さんの声。

「え、」

「いてぇよ、倉間」

携帯が手から落ちる。

「み、南沢さん…?」

「ん、と……めりーくりすます」

恥ずかしそうに前髪を掴んで頬を赤らめる南沢さんに俺はくすっと微笑む。

「……メリークリスマス、南沢さん」























MerryChristmas
(プレゼントは貴方)










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クリスマスですね!
こちらは50000hitのフリー文として
配布しますっ!!

私の理想の倉南のクリスマス!

沢山の人が幸せになってくれたら
私も嬉しいですっ!



111225

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