最近、狩屋を目で追ってしまう。 今だって楽しそうに天馬達と話している狩屋を見てしまう。 (なんだろう、この気持ち) 狩屋は「あいつらうっぜー」とかよく言っているが、何だかんだ言って天馬達が大好きなのだ。素直じゃないから本当のことを言わないだけで、 「どうかしたのか?霧野」 神童が首を傾げて俺をじっと見つめる。 「ん、何でもない」 「なんか、最近さ……」 影山がこそっと俺の耳元で囁く。影山のかかる微かな息がくすぐったい。 部室では俺達の声なんか聞こえない程に色んな人の声が混ざっていた。なので、そんな小声じゃなくたって、いいのに。 「狩屋のことずーっと見てるよね」 「……?誰が」 「えぇっ?!気づいてないのっ?」 俺は頷くと、また小声で影山は言った。 「霧野先輩……」 俺は「まっさか」とぶっと吹き出すと影山がムッとして「本当だよっ!」と言った。 「ほ、ほらっ……見てるよ…」 影山がちらっと見た方をゆっくり見ると確かに霧野先輩がこっちをじっと見ている。俺は目が合った気がしてお辞儀をすると霧野先輩は目を逸らした。 「……たまたまだろ」 「で、でも……」 「何?つーか、なーに心配してんの?」 影山は不安そうな顔で呟いた。 「だ、だって……おかしいよ、ボク…最近、狩屋と居ると視線感じて振り返るといつも霧野先輩が…見てるから」 「だから、?」 首を傾げる。 「霧野先輩……、ボクに、嫉妬してるんじゃ……ないかなって」 「はぁ?まっさかー、あの先輩がそんなはずないだろ」 すると影山が「じゃあ、試してみる……?」と頬を赤らめる。 俺は目を細める。 「か、かーりや…!」 影山は俺にぎゅっと抱きついてきた。 「な、な、なんだよっ」 するとガタンッという大きな音が部屋に響く。 「どうしたんだ、霧野?」 キャプテンが首を傾げる。霧野先輩は座っていた椅子から立ち上がって真っ直ぐこっちを見ていた。 「…………い、いや…なんでもない」 すぐに座った先輩はぐっと眉間にしわを寄せていた。 (き、霧野先輩……?) 影山は「ね?」と笑う。 「うっぜー……、意味わかんねー」 「か、狩屋は…」 「んだよ」 まだ、抱きついている影山をじっと見つめる。 「霧野先輩が、好きなの?」 「なぁ、神童」 「どうした?」 霧野は仲の良い影山と狩屋をじっと見つめている。俺はそんな霧野にくすっと笑う。 「影山は狩屋が好きなのかな」 「……さぁな、わからない」 「最近、仲良いよな…、」 寂しそうに笑う霧野。俺はじっと二人を見る。 「同学年だからだろ」 「でも、一緒に居すぎだろ」 「そうか、?」 「最近、狩屋は影山とばかり話してるじゃないか……試合も休憩も…休み時間も」 「……なぁ、霧野」 霧野がはっとなって「なんだ」と苦笑する。 「お前、狩屋が好きなのか……?」 お互いがお互いに、 (知らないの……?) ---------- 輝くん、好き! 輝マサ輝とかどうですか……ね、 蘭→マサ←輝 かな、これは 輝くんが最近可愛いすぎてつらたん |