邦画ホラー特有の音響演出に涙声になる南沢さんにオレの中の何かが弾けた。振り向いて南沢さんをカーペットの上に押し倒せば、南沢さんはうっすら涙さえ浮かべていた。まさか、ここまでホラー映画に弱いとは思わなかった。南沢さんは抵抗しようとするんだけど、横で聞こえてくるホラー映画の音にビビって上手くいかないみたいだ。オレはしめしめと思いながら南沢さんの耳元に顔を近付ける。


「そんなに怖いなら、目を閉じて耳を手で塞いでて下さい」

「な、に言ってっ…ひぃ…!」

「あ、何か出てきましたよ」

「やだっ」


おどろおどろしい姿の女が主人公の後ろに一瞬だけ立っているシーンを指差して伝えれば、南沢さんはオレに言われた通り目をぎゅっと暝って耳を手で塞いだ。オレは顔がにやけるのも隠さず(というか隠す必要もなく)、南沢さんの唇を塞いだ。ふるふると震える南沢さんの服の裾から手を入れてひやりとした肌をまさぐれば、南沢さんが違う意味で悲鳴を上げるまでそう時間は掛からなかった。


「やっ…くら、ぅ…!」

「南沢さんの肌冷たいっスね…寒そうだからオレが暖めてあげますよ」


まだ柔らかい胸の尖りをくにくにとこねれば、南沢さんは頬を赤く染めて甘い声を上げた。薄く開いた唇の隙間から舌を侵入させて南沢さんの舌を絡め取り吸い上げる。くちゅくちゅという厭らしい水音が響けば、映画の音なんてただのBGMでしかない。ツンと硬度を持って指を弾く突起を指の腹で押し潰しながら角度を変えて南沢さんの唇を貪る。南沢も行為に夢中になってくると、耳を抑えていた手を離してオレの首に回してきた。長い睫毛を涙の雫が濡らすのを間近で見て胸が高鳴るのを覚えながら、オレは南沢さんのズボンに手を掛けた。
















「どうせ違うモン見せんなら、AVとかにしろよ…」

「だって南沢さんがホラー見てどんな反応するか見たかったんですもん」


むすっとした表情でベッドに寝転ぶ南沢さんにそう告げれば、ばかと吐き捨てられて背中を向けられてしまった。ベッドの下に座っているオレから見える背中にはオレが付けた痕がいっぱい。にやつく口元を隠さぬまま、肩甲骨の下の痕にキスをした。





あなたと欲望ダイジェスト
(あなたとしたい事なんて摘要しきれない訳で)



title by 家出










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「asymmetry」の彼方さんからいただいた相互記念文の倉南です^ω^*はすはす

南沢さんの涙目にドキがムネムネします
な……なんということだ、
本当に彼方さんの倉南が好きすぎて辛い
可愛いすぎる…………!
南沢さんがホラー苦手とか俺得←

というか南沢さんの服装に胸きゅん
ああああ←

素敵な相互文ありがとうございました!!
これからも仲良くしてください!!




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