やってしまった、と思った時にはもう遅かった。なんというか、後悔が俺の感情を支配する。俺は「ご、ごめん……」と俯くと冷めた声で「ああ、うん」と返ってきた。 「つか、神童 どうしたの」 倉間は首を傾げる。 もっとこう、恥ずかしがるとかしないのだろうか……、期待していた自分を笑う。 (倉間は俺に興味なんかあるわけない) 「いや……その」 「まさか神童からキスされるとは思いもしなかった」 そうだよな、 俺も自分にびっくりだ。 「俺が好きなの?」 倉間はにやっといつものように意地悪く笑うと俺の肩を掴んだ。 「す、好き……っていうか」 なんと言ったらいいのだろう。 まぁ、簡単に言えば好きなんだろうけど。 愛より軽く好きより重い、 あれ、日本語でなんて言ったらいいんだろう。 「じゃあ、嫌いなのにキスしたわけ?」 「嫌いなわけあるか」 「ふーん、変なの」 倉間は本当に不思議そうにそう言った。 「俺は案外、嫌じゃなかったぜ」 「え、?」 「神童とキスするの」 俺はかぁと顔が熱くなる。 「何赤くなってんだよ」 「だ、だって……」 「だってって……こっちが恥ずかしいじゃんか」 二人でやっと状況を把握したのか頬を赤らめる。 「まぁ、神童と付き合ってもいいぜ」 「え」 「んだよ、嫌なわけ?」 「そ、そんなことない……嬉しい」 そう言うと倉間はにっと笑う。 「でも、神童ってセックスとか出来んの?」 「な、なな」 また顔が真っ赤になる俺を倉間は笑う。 「そ、そんな破廉恥なことはまだ早い!」 ああ、もう大好き (君が好き、これからもずっと) ---------- はじめての拓倉、のはず いやぁ……いいね! 拓人攻に挑戦してみたけど、 意外と良い感じです |