俺はこいつと一緒にいて本当にいいのかと考える。

ずっと小さい頃から一緒にいた。

そんな奴に俺は先日、告白されたのだ。

『拓人が好きだから』

俺はびっくりして、驚いて……蘭丸に

『少し、待って欲しい』

と言った。

なんであんなことを言われたのか、

今更。






「拓人、一緒に帰らないか?」

「え、あ…ああ」

まだ中学になって間もなくて、部活だっていっぱい先輩に怒られていた頃だ。

やっぱり蘭丸は俺の横にいた。

「大丈夫か……?最近、無理してるみたいだけど」

「だ、大丈夫だ……心配ない」

蘭丸はくすっと笑う。

「嘘だな、お前は本当に嘘ばっか」

俺はそんな笑う蘭丸を遠目で見つめる。

「わかりやすいんだよ、お前は」

多分、この時 俺は蘭丸が好きだったんだと思う。

好きで好きで、

でも好きって、どの好きか……

ラブ?ライク?

俺はすっごい悩んだ。

「拓人、行こう。日が暮れるよ」

蘭丸のその優しい所が好きだ。

髪も、声も、みんな好きだ。

見た目は女の子みたいなのに中身は俺よりも男らしいところとか本当に大好きだ。

だから、

「蘭丸」

「ん?」

「や、やっぱり何でもない……」

「変な、拓人」






だから、好きになるのをやめた。

俺が蘭丸に好きって言ったら……

お前は多分、俺の好きな蘭丸じゃなくなってしまいそうだったから。

なのに、

「な……んで」

まだ、あの頃はフィフスセクターなんか知らなくて……普通に楽しいサッカーが出来るって信じてて、

(あの頃の俺なら、)

素直に笑って頷けただろうか。

俺は今でも蘭丸が好きなのか……、

(蘭丸……)

諦めたはずなのに、






















好きになってしまうのが、かった
(まだ、諦めきれないのは……何故?俺は彼をまた好きになっていいのだろうか)










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こんな蘭拓蘭はいかがですか……?

蘭拓のつもりで書いたのですが
蘭拓蘭みたいな感じになりました





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テーマ「人外ファンタジー」
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