そりゃあ、拓人だってキャプテンなんだから他の奴らと話すのは当然だ。

なのに、

(それが、嫌……なんて)

言えるはずない。

(言えない)

俺は二つ結びにしている自分の髪に触れる。

そういえば……、






俺は見た目がよく女みたいだって昔、拓人以外の男子にからかわれた。

正直、いっそ女になった方が良かったかもしれないと何度思ったことか。

だからこのピンクの髪が嫌いだった。

しかも、俺の母親は二つ結びにそれをわざわざしたのだ。

「こんなかみ……きりたい」

横で空を眺めている拓人にそう呟く。

「かみ…きるの?」

「きりたいの」

「なんで?」

首を傾げてきいてくる拓人は本当に何故かわからないみたいだった。

「だって、おんなっていわれるから」

拓人にそう告げると「らんまるはおんなじゃないよ」と言ってくれた。

「たくとがそうおもっても、みんなはちがう……」

「せっかく、きれいなかみなのに」

「え?」

拓人は俺の髪に触れてにこっと笑った。

「きるなんてもったいないよ」






「蘭丸」

はっとする。

横にはさっきまであっちでみんなと話していた拓人がいた。

「た、拓人……びっくりした」

拓人は俺の髪に触った。

「た、拓人?」

「何、考えてた?」

昔と変わらない笑顔で優しく告げられる。

俺は「昔のこと」と答えると拓人は「違う」と言った。

「え?」

「俺に言いたいこと、ないのか?」

それって、つまり……

「俺がお前のことで悩んでいる、と?」

拓人は頷く。

「なな、なんで……わかって」

「髪だよ」

「へ?」

目を見開くと拓人はくすっと笑う。

「俺のことで悩んでる蘭丸はすぐこの綺麗な髪を触るクセがあるから、さ」

とちゅっと俺の髪にキスをおとした。

俺はかぁっと顔が赤くなる。

「べ、別に……悩んでなんか」

拓人から目を背けると耳元で「嘘」と囁かれる。

「た、拓人…」

「嫉妬だろ?可愛いな……お前は本当に」

図星だ。

「そ、そうだよ……悪い?」

「いや、ごめんな」

拓人に抱きつかれる。

「俺はお前が一番だから」

そう告げられる。

「愛してるよ」

俺は風に靡く自分の髪を眺める。

(そっか、)






















めてくれたから、っちゃったのか
(君が好きだから触ってしまったのか)










----------

拓蘭の嫉妬甘の……はずです、

私にとってはとても新鮮な二人です
い、意外に蘭丸君受も可愛いらしくて
案外好きです

嫉妬要素が少ない…です、はい
すいません……

小さい頃の二人とかかいてみたり、
可愛いんだろうな……二人共…
ぜひ、原作でやって欲しいです

素敵なリクエストありがとうございました!
またよろしくお願いします!!




110624

「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -