「頑張りすぎじゃないか?」

練習が終わってみんなが夕飯を食べている時、俺は諦めきれなくてまだ自主練していたら風丸がそう言った。

「別に……」

「地球にはこんな言葉があるよな」

なんか懐かしいフレーズがきこえて振り向く。

「腹が減っては戦が出来ぬ」

「う うん、」

「さ 戻ろうぜ」

「嫌だ」

「み 緑川……?」

風丸は強いし速いからそんなことが言えるんだ。

「もうちょっと やる」

「でも、」

「だってだって……みんな強くて凄くて……」

「!!」

「おいてかれそうで……怖い」






その言葉をきいた時、昔の自分を思い出した。

「風丸は強いから、速いから………羨ましい」

ああ、こいつは昔の俺と同じなんだ。

「緑川 俺も同じだよ」

「え?」

「俺も怖いさ」

「嘘 嘘だ……」

「嘘じゃないさ だって俺も昔そうだったからさ だからエイリア石に手を出したんだ」

「………か かぜ 風丸…」

強くなりたい、そう思えば思う程 緑川と同じように焦ったっけ。

「でもさ 緑川」

緑川は真っ直ぐ俺をみた。

「お前は、俺達は一人じゃない」

「あ………」

「サッカーは一人じゃないんだ」

俺は緑川に微笑む。

「フィールドで走ってるのはみんな同じなんだよ、確かに焦る気持ちもわかる でもさ お前はそれでサッカー楽しいのか?」

「………」

「笑おうぜ 緑川 サッカー楽しいならさ」

「風丸……」

「自分を信じてみろよ 緑川」

そう言ってやると緑川はにっと笑って抱きついてきた。

「な なんだよ!」

「ふふ、風丸を信じてみる」

「……いや 自分を」

「風丸も信じてみるの!」



















一人で走ってるんじゃない
(まぁ それでもいいかな)










*****


シリアスからの抱きつき

励ましてたのがもしも風丸だったら…
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