「今日も疲れたよね」 と息をはぁと吐いた。 「そうだな、今日は特にな」 「本当だよ、風丸君 そんなこと言って本当は余裕なんでしょ」 なんてムスッとした。 「明日は筋肉痛かな」 「おいおい 大袈裟じゃないか?」 と吹雪の本気か冗談かわからない言葉に突っ込む。 「うーん、あ そうだ」 「ん?」 「ゴールまで競争しない?」 「いやいや 今 筋肉痛とか言ってなかったか?」 「さて なんのことだろうね」 ……… 「で これで吹雪に勝てば俺は何か得なことがあるのか?」 「あるよ」 「お なんだ」 「スピードアップ」 「いや もうちょっとなんかないのか」 真面目に答えられたので苦笑してやる。 「じゃあ 風丸君が勝ったら僕が風丸君の言うことなんでもきくよ」 「吹雪が勝ったら?」 「風丸君が僕の言うことなんでもきくの」 ま 負けられないじゃないか。 「よし、行くぞ」 「うん 行こう!」 二人同時に走り出す。 走ってる途中、横をちらっとみたら吹雪は余裕そうににっと笑ってきた。 最初についたのはそれで吹雪。 「ふふ 風になろうよ 風丸君」 「あ また風になろうとか言って……はぁ」 「僕の勝ちだね」 「で 何するんだ 俺は」 「そうだなぁ………」 ゴールまで真っ直ぐに (今日からずっと僕のそばにいて…?) ***** なんだこれ、 なんだかただ走ってるだけですね |