「なんか最近、ハードじゃね?」

俺達しかいない部室で小坂がぜぇぜぇと息を切らして俺に呟く。まぁ、確かに最近の練習がハードなのは認めるが。

「仕方ないだろ、神童も監督もピリピリしてるし」

「なんで、ピリピリしてんの」

「勝敗指示のせーじゃね?」

「ああ……そっか」

点数まで従うことにイライラと悔しさが込み上げてきたのだろうか、

神童は神童で一年からキャプテンなんか任せられてるし、監督は監督で毎日毎日理事長に呼ばれてお説教。

(本当に、これからどうなるやら)

小坂がいるからサッカー部には仕方なくいるが、本当はこんな部活、辞めたいというのが本音だ。

(小坂は……どう思ってんだろ)

ちらっと小坂を見る。

まだ息を切らして暑いのかユニフォームをパタパタとしている。

「あっちぃ……」

「それ、やめろ」

「へ?」

一瞬、パタパタするのを止めた小坂は首を傾げて「何が?」と言ってきた。

(抱きつきてー……)

「変な水森」

くすっと笑う小坂。

ああ、エロいよ。

どうしたらいいんだろ。

なんかみんな南沢さんがエロいとか言ってっけど小坂も十分エロい。

いっそ、南沢さんよりエロい。

「水森は……暑くないのか?」

「あつい、あつくて死ぬ」

「ならさ、俺みたいにパタパタすると意外と涼しいぜ」

にこにこしながらパタパタしてるし。

ちらっと見える小坂の白い肌に目がいってしまう自分って一体……。

「水森…?きいてんのか」

ガシッと腕を掴まれた。

「うおっ、」

「何考えてたんだよ、」

小坂が上目遣いできいてくる。

「え、いや」

ふいっと小坂の胸元に目がいってしまった自分が憎い。

小坂は俺の視線をたどって…まぁ、わかったんだろう。

顔が真っ赤になる。

「みみみ、水……森」

「いや、いいいや!違う!」

「な、何が違うんだよ!」

小坂は恥ずかしがったのか俺に背を向けた。

「いや……違わない、けど……わ 悪かったって、」

「…………へんたい」

小坂は頬を赤らめて俺にガバッと抱きついてきた。

(う…わ、珍しい…)

驚きで身体が硬直する。

「……水森、は 俺が…すき?」

俺の胸に顔を埋めている小坂はそんなことをきいてきた。

「あ、当たり前……だろ」






顔をばっとあげた小坂にキスでもしてやろうかと思ったけどちょうど神童が入ってきた(本当に良いタイミングだった)のでお預けになったのは、また別の話。






















俺とお前の体温事情
(あついもさむいもお前次第)










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友達に頼まれて書いた
水森×小坂です

水森君と小坂君は辞めてしまいましたが
二人はきっとこんな感じ……だろうな、
と思ってます

友達が気に入ってくれることを願います





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