「ほら、神童」

ビクッと振り向くと蘭丸が飲み物を差し出してきた。

(あ、ああ……みんないるから、か)

いつも「拓人」って呼んでくるもんだからちょっと驚いた、というか……寂しいっていうか、

「どうかした?」

蘭丸に顔を覗かれる。

バチリと目が合って頬が熱くなる。

「な なんでも、ない」

俺は蘭丸から飲み物をバッと奪うと、彼はいきなりくすっと笑って俺の耳元で囁いてきた。

「もしかして、拓人……って呼ばれたかったのか…?」

「!!」

俺は直ぐに耳を手のひらで塞ぐと首をぶんぶん横に振って「違う……!」と呟く。

「嘘だね、俺は拓人のこと なんでもわかるんだから」

「な、なんでも……?」

あわわわ……ま また顔が、

なぜか恥ずかしさのあまり視界がぼやけてきた。

「ひ、ぅ」

「泣くなよ、半分冗談だって」

じゃあ、半分本気なのか、と思ったがあえて何も言わないことにする。

「そんなこといったって、お前だって霧野って俺のこと呼ぶだろ?」

「そ、それは、」

「俺もお前と同じなんだよ」

そう言われると俺の頭をぽんぽんと叩いてにこっと笑った。

「そんで、お前が想ってる以上に俺は拓人が好きだから」

そういうとちょっと頬を赤らめながら蘭丸は走って行ってしまった。

(……ら、蘭丸、)

俺はその後、無意識に涙をボロボロ流していたみたいで、「大丈夫?」と音無先生に言われるまで気づかなかった。

「ら、ん…まる」

愛しい彼の名前を周りに聞こえないぐらいの声で呟く。

(俺はもっと、もっと)





















が大好きで仕方ないんだ
(もっと君に触れたい、触れて欲しい)










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蘭拓です、
「イチャイチャラブラブ」と
言われたのですが……
私の精一杯のイチャラブはこれだっ!
という感じで、す……はい…((泣
すいません、;ω;`

名前で呼ばれたくてムスッとする拓人
と蘭丸です、

なんでアニメだと名字呼びなんだ…←

とにかく二人は可愛いです←


素敵なリクエストありがとうございました!
またよろしくお願いします!!




110608
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