「あ、」

部活が終わり外に出ると雨が降っていた。

(ついてねぇな……)

どうしようか、

「南沢……?」

自分の名前がきこえて振り向く。

「…三国」

三国の手にはビニール傘が握られている。羨ましい奴だ、

「どうかし……てお前傘忘れて困ってるのか?」

ギクッ

「図星か……今日雨が降るってテレビで言ってたろ……知らなかったのか?」

「し 知るかよ……」

「全く、ほら」

三国が傘を広げそっと隣に空間をつくる。

「……は?」

「あれ 入らないのか?」

「え、いや は 入っていいのか…?」

「だって同じ方面だし」

俺はむーと三国をみると奴はにこっと笑った。

「入ってけって」






「肩、濡れてないか……?濡れてたら言ってくれていいからな」

「……大丈夫だけど、」

三国の傘がデカいおかげで俺は濡れなくてすんでいる。

(こいつ、俺の方に傘傾けてんな……)

本当にしょうもない奴だ。

「お前 馬鹿だよな」

「ん?」

「馬鹿、」

三国は首を傾げて笑う。

「まぁ、当たってるかもな」

「だろうな、」

それっきり三国も俺も黙った。

きこえるのは雨の音だけだ、

(なんか、こいつ黙ると違和感)

ふいっと三国を見上げるとこいつもこちらを向く。

「どうかしたか、?」

「……なんでも、ない」

「?」

欠伸が出てのびをする。

「!!」

ふいに手が暖かくなってびくっとする。

「南沢 手冷たいな」

「……お お前、本当に馬鹿だな…」

俯くと顔がだんだん熱くなっていく。

「俺は好きだ」

「は……?」

「雨の日が」

俺はキッと三国を睨む。

三国は「え?」と言って苦笑した。

「だって、南沢とこうやって帰れるし」

「……俺がたまたま今日、傘忘れただけじゃん」

「あ 確かに」

三国は笑ってさり気なく手をぎゅっと握ってきた。

「ならさ 南沢がこれからずっと傘忘れればいいんじゃないか?」

「………ああ、うん」

つくづく馬鹿だな、と思って前髪を触る。

「そうすれば また帰れるな」

「……ばーか、」

そう言うと三国がいきなり止まった。

「何 どうか、した?」

「……いや、今 思ったんだけど」

三国がまじまじと俺を見る。

「南沢、小さいな」

…………ぶち

「……嫌み?」

「違う違う、可愛いってこと」

「……………は?」

頭に手をおかれぽんぽんとされる。

「牛乳飲むと背 伸びると思うけど」

「ま、毎日……飲んでる」

三国は苦笑する。

「な、何」

「やっぱり、可愛い」

ふいに傘が落ちる音がする。

おいおい、濡れるだろ

と声に出そうとしたら唇を塞がれた。

目を見開く。

(な 何)

何がどうした、?

「好きだ、」

「…………本当に、お前」

馬鹿だよ、






















のせいで、づいてしまった
(俺の理性はもうなくなってしまった)










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梅雨になりましたね、
あああ………





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テーマ「人外ファンタジー」
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