俺、佐久間次郎は悩んでいた。(いや、イラしていたの方が正しい)

イライライライライライラ。

なんだあいつら、信じられない。

俺はじぃっと不動を見る。

横には鬼道がいて、まーたなんかどうせ作戦でも考えているんだろう。

「ここは、こーで どうだ?」

「いや ここは、これ」

あああイライラする。

ん?なんでかって?そんなの

見ればわかるだろ、

「あ、あのさ 鬼道クン」

「………な、なんだ」

「い いや大した用ないんだけど、あ 後で ……、」

「……そ そういえば、この前借りた本…後で返しにい 行きたいんだ、が……」


「え ああいいけど、」

「ほ ほほ本当か?じゃあ………後で、いくな(小声)」

「……じゃ、鍵あけと、く」

それで頬を赤らめる。

「…………」






「え、不動をどお思って、るか、って……?」

「鬼道……言っておくが、もうあれはバレバレだぞ」

「な なな何を言ってるんだ、佐久間!」

あまりの予想すぎる反応に逆に驚く。

(わかりやすいというか、なんというか)

「バレバレ、ってなんだ……そんなはずないだろう、というか俺はあんな奴、好きでもなんでもない…」

「……え、ああ そうデスカ」






「は?!俺が鬼道クンをどう思ってるかって?!」

不動はちっと舌打ちすると赤らむ頬を隠す為か俯いた。

「べ、別に……あんな奴、眼中にないっていうか、嫌い……だ、」

「ああ…………そう」






「イライラする」

「どうかしたのか」

横にいる豪炎寺が問いかけてくる。

「いや なんかもどかしいっていうか、うざったいっていうか」

「ああ……あの二人か」

「気づいてたか さすがだな」

豪炎寺はくすっと笑うと「まぁいいじゃないか」と言った。

「何が いいんだ?」

「俺はあの二人の今の距離が好きだ」

「……いや、うん そうか」

「人は恋をしている時が一番楽しいらしい」

豪炎寺はうんうんと頷くと俺を見る。

「放っておくというのも、」

「優しさ、?」

「ああ」

俺は豪炎寺と共に今日もまた恋という名の作戦を考えている二人に微笑む。

もう、イライラなんか

してないことに気づく五秒前。






















見てるこっちがもどかしい
(その距離はいずれ必ず、きっと)










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意味がわからない…………
なんで豪炎寺と佐久間にしたんだろ





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テーマ「人外ファンタジー」
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