佐久不+鬼
















「よし!!このまま一気に攻めようぜ!!」

キャプテンの円堂の声がグランドに響く中、俺と佐久間はベンチに座ってぼーっと練習を見ていた。

「そうだ」

佐久間の声ではっとする。

「不動 今から鬼道を驚かせよう」

「は?何言ってんの 佐久間」

「つまんないんだから 仕方ないじゃないか」

「お前の都合だろうが」

「不動はつまんなくないのか」

まぁ、暇なのは確かだ。

「何をすんだよ……」

「鬼道のズボンを下げる」

「………は?」

おいおい、どこの小学生だよ。

「ど どうだ……?」

「どうだとかそういう問題じゃねぇだろ なんかそれはちょっとやべーんじゃね?」

「じゃあ、ゴーグル盗む」

「いやいや ゴーグルずっとつけてんだろ あいつ」

「じゃあ、」

佐久間はむぅと考えて俺ににやりっと笑った。あ なんか思いついたんだな、

「不動デレデレ作戦、」

「やらねぇからな」

「これから飯に出てくるトマト 俺が全部食べてやろうか?」

「……ち 本当だろうな」

「俺が嘘つくような奴にみえるか?」

「みえるから言ってんだよ」






―作戦開始

「き 鬼道……一緒にパス練しようぜ」

俺は鬼道のマントを掴んでにこっと笑ってみせる。

鬼道は案の定、首を傾げて「構わないが……」と言ってきた。

(なんか面白い)

俺もハマってきた。

佐久間のプランはデレるとこまでデレデレする!!だ、そうだ

鬼道がボールを蹴ってくる。

「ぅわ」

ボールが足に当たって痛いフリをする。
佐久間のプラン通りに、

「ふ 不動!!だ 大丈夫か すまない」

鬼道は俺に駆け寄ってきた。

「ひ ひでぇよ、鬼道……」

「……っ」

佐久間によると上目遣いが良いらしい。

あまりに鬼道が頬を赤らめてるもんだから周りが呆然としている。

「ふ 不動」

鬼道はなんか申し訳なさそうにしている。

「鬼道なんか……嫌いだぁあ!!」

「な ふ 不動ぉお!!」

佐久間の言う通りにそう言い、佐久間の所へ走る。

「「よっしゃぁ!!」」

二人でハイタッチをしてにやりと笑う。

その頃、鬼道達は呆然としてたっけ。






まぁ そんな俺に嫌いと言われた鬼道はずっと俺達が説得して謝っても落ち込んでいたというのはまた、別の話。



















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久しぶりにかいた……ふぅ

楽しそうな佐久間と不動が好きだ




110516

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テーマ「人外ファンタジー」
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