「風丸君」 呼ばれたから振り向くと吹雪がにこにこしながら立っていた。 「どうした?何かいいことあったのか?」 「ふふ、まぁ そんなところかな」 「ふーん、」 そういうといきなり吹雪が抱きついてきた。 「え あ 吹雪?!」 「ふふ 風丸君あったかいね」 「当たり前だろ……どうしたんだ 今日はやけに甘えてくるな」 「あれ?いつもこんな感じじゃない?」 俺は吹雪の頭を撫でてやる。 「はいはい、」 「僕ね 風丸君のにおい好きなんだぁ」 「へ え 俺の?」 「うん!いつもね 風丸君が僕の横を通るとね いいにおいがするんだよ!」 まず自分ににおいがあったことに驚いた。 「俺は吹雪のにおいも好きだな」 「え?」 「吹雪って甘いにおいがするんだよ」 綿菓子っていうかケーキっていうか…とにかく甘いにおい。 だから、こいつといるとお腹が空いたりする。 「へぇ 自分のにおいってわからないよね」 「だよな」 お互いにこっと笑う。 「僕 風丸君と同じにおいにならないかなぁ」 「な 何言い出すんだよ……」 「ちょっと思っただけだよ」 「まぁ 嫌じゃないぜ」 「本当に?」 「もちろん、」 上を見上げる。 透き通った空。 「風丸君」 「ん?」 「手 繋ごう?」 なんとなく甘えてみた (手を握れば、君の甘いにおい) ********** ずっと前の吹雪受アンケート結果で 1位だった風吹です ただの ぼのぼのになってしまった… |