「緑川」

呼ばれて振り向くと赤髪の彼は俺を抱きしめて頬にキスをした。

俺は何事かと思って一歩引く。

「ど どうしたの……」

「ん?特に意味はないさ」

嘘だ。

絶対何かある。

「ヒロト……?」

「……ただ ちょっと緑川に触れたくなっただけだよ」

「本当に……?」

「……うん」

何か怪しい。まぁいいかなと俺はヒロトに背を向け歩き始めた。

「待って!…緑川ちょっとやっぱり……待って!」

(ほら…やっぱり)

俺は自分の考えが当たっていたのが嬉しくて笑みがこぼれそうになるのをこらえながら「何?」と言った。

ヒロトはちょっと押し黙ると口を開いた。

「あのさ…緑川はこういうの迷惑かな?」

「……こういうの?」

「キスとか抱きしめたりするの」

「ああ……別に」

「嬉しいかい?」

「どちらかと言えば……まぁね…」

そういうとヒロトは微笑みながらまた俺を抱きしめた。

「良かった…俺も嬉しいよ」

何だか俺も嬉しくて微笑む。

「リュウジ……好きだよ」












のこと どうう?
(ずるいよ。君はずるい)






*****

きっとヒロトは気になってると思うんだ




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