家政夫(1)
「ねぇ君,バイト探してるの?」
色々歩き回り"13歳なんて話にならない"とか"連絡先は?"とか理由を付けてはバイトを断られ,困り果てたところで彼女に話しかけられた。
「はい,まぁ……」
見た目は普通。大学生くらいだろうか…。涯は相手の事を探るように見ていた。
「家事全般出来たりする?」
彼女はそんな涯の視線は気にせず質問を続ける。
「一応は出来ます…(一通り施設でやってたしな…)」
「なら住み込みで出来るいいバイト紹介しようか?!」
「えっ…?!」
施設を出て住む場所もない涯にとっては願ってもない話。圧倒的僥倖っ…!!
「良かったら付いて来てよ!」
そう言って彼女はくるりと涯に背を向け歩き出す。
「あ、あのっ!」
「ん?」
「えと…(いきなり来いなんて言われて何から聞けばいいんだ…)」
いきなりの出来事に沢山の疑問を抱いた涯は質問をしようと歩き出した彼女を呼び止めたが、何から聞けばいいのか考えがまとまらない。
「あっ!そっか、ごめんごめん。自己紹介がまだだったね」
悩んでいる涯を見て彼女のほうから話し出す。
「私は玲音。柳玲音よ。玲音って呼んでくれると嬉しいな!」
そう言って玲音はニコッと笑う。
「…工藤、涯です。」
涯は少し顔を赤らめて答える。
「涯くんって言うんだ…よろしくね、涯くん!!」
そう言って玲音は涯の手を引いていった。
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(ふふーん♪)
(う…なんの仕事か聞けなかった;)
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あとがき
ちょっと長くなりそうなので分けました。
後々エロ有り予定です←
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[mokuji]
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