ひまわり

ひまわりのように笑う子だったな。

イタチは任務の途中に見つけたひまわり畑を見て、そう呟いた。

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「イタチおにぃちゃん!」

トコトコトコと小さな体で走ってくる女の子。

「どうした?玲音」

そう言って、声がする方へ向き直る。

「あのね、あのね、これ、アカデミーで作ったの!」

玲音はイタチの手のひらへハンカチの包みを渡す。

「クッキーか。くれるのか?」

「うん!」

玲音が頷くのを確認し、イタチは包みからクッキーを取り出す。

「食べて食べて!!」

パクッ

キラキラと目を輝かせながら玲音はイタチを見る。

「どう?」

「おいしいよ。玲音はきっといいお嫁さんになるね。」

そう言ってイタチは玲音の頭をなでる。

「じゃあ、大きくなったらイタチおにぃちゃんのお嫁さんになるっ!!」

ニパッ

無邪気な笑顔で玲音は言う。

「あぁ、待ってるよ。」

イタチも玲音に笑顔でそう返した。

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「その子は今、どうしてるんです?」

隣にいた鬼鮫はイタチにたずねた。

「もちろん殺したよ。彼女もまた、うちは一族だったから。」

「そうですか……」

―――イタチは一輪のひまわりにそっとハンカチを結んだ。

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あとがき
最後のハンカチはクッキーの包み紙という無理矢理設定。

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