ロンディーノの憂鬱
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「ふあー、つかれたー」
「おかえりなさい。」

ATOのトラブルがあって呼び出されてた。どうにか落ち着いたけど大変だったなー。デスクで必要な書類に目を通してるヒメがこっちを見て笑った。あ、いつもと違う笑い方。ぼくはヒメ手を引っ張ってぼくらの部屋まで連れてった。
ぱたんとドアが閉まると不思議そうな顔でこっちをみてた。

「なにかあったの?」
「何もないですよ。」
「うそ。いつもと違うのぼくわかるもん。ノボリのこと?」
「クダリさんには隠し事は出来ないですね。」

観念したのかヒメは少しずつ話し始めた。

「メイさんって知ってます?」
「最近よくスーパーシングルに来てる子でしょ?」
「はい。ノボリさんがすっごく楽しそうにバトルしてるの久しぶりに見たんです。」

確かに最近トウコとトウヤは旅に出てるから来てない。ノボリも久しぶりに手ごたえがある子が来たって言ってた。たぶんあの子で間違いないはず。

「私は鉄道員だから挑戦者としてトレインには乗れませんけど、私だってノボリさんにあんな顔させられるバトル出来るのにって思って...」
「ヒメかわいー!」

ぼくは思わずヒメを勢いよく抱き締めた。可愛い可愛い!つまりメイに嫉妬してるってことだよね?そんなに心配しなくてもノボリはヒメしか見えてないのに。ぼくヒメがしたいって思ってることなんでもしてあげたくなっちゃう。

「じゃあぼくがヒメが挑戦者としてトレインに乗れるように手配してあげる!」
「でも、鉄道員はだめってルールが、」
「ここではぼく達がルール!」
「クダリさんありがとう!」
「でもさすがに普通に乗ったらすぐばれちゃうよね。」
「うーん。確かに。」
「バトルトレーナーにいっぱいいろんな職業の洋服持ってる子いたよね?その子に借りてきたらどうかな?ぼく皆に協力してもらえるように手配しとくから相談しておいでよ。」
「はい!行ってきます!」

多分皆も二つ返事で協力してくれる。それだけヒメは皆に愛されてるってことだね。ノボリはほんとに幸せ者だ。ぼくもいつかヒメみたいな子と出会えるといいなぁ。






***

クダリさんが言ってたバトルトレーナーはアヤメちゃん。
私も仲良くさせてもらってる。確か今の時間なら休憩室にいるはず。

「アヤメちゃん!」
「やっほー、ヒメちゃんどしたの?」
「あのね、ちょっとお願いしたいことがあって。実はね...」


「任せてー!!!ヒメちゃんみたいな美少女にコスプレさせられるなんて喜んで協力するするー!」
「ありがとう!(コスプレ...?)」
「写真も撮らせてね!」
「は、はい...!」

なんかすっごいテンション上がってるみたいだけど(何だかカミツレさんを思い出してしまった)協力してもらえることになった。



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