ロンディーノの憂鬱
(2/2)


「ヒメ、白ボスに聞いたで。黒ボスのとこまで行くんやろ?」
「はい!」
「事情は聞いたしここはバトルせんで通ってもええで?」
「何言ってるんですかー!私今は挑戦者ですよ。勝ち抜いてノボリさんのところまで行きますよ!」
「ヒメならそう言うと思っとったわ。こっちも全力で行かせてもらうで!」








***

カズマサからスーパーシングルを勝ち進んでいる挑戦者がいるとインカムで連絡が入りましたので私は最終車両で待機しておりました。どなたかカメラで見ようと思ったのですが、現在ロトムが侵入していてカメラが使えないだとか。後から復旧させないといけませんね。ヒメの姿が見えませんでしたが、クダリが言うには事務の方から呼ばれていてしばらく帰って来れないと。
そんなことを考えていたら、再度インカムが挑戦者が48人目を勝ち抜いたことえお伝えました。

カタンと車両を繋ぐ扉が開き小柄な女性が入ってきました。初めてここまで来た方でしょうか?
綺麗に磨かれたローファーに紺色のハイソックスからすらりと伸びた細い脚、チェックの丈の短いスカート、温かみのある色の大きめのカーディガン、鮮やかな色の胸元を飾るリボン、肩につくかつかないかのボブヘアー、マスクと黒縁の眼鏡。おや、もしかして...

「...ヒメ?」

挑戦者の方は下を向いたままぶんぶんと首を横に振ります。
いえ、私がヒメを間違えるはずがありません。いつものロングヘアーではありませんがウイッグか何かなのでしょうか。

「ヒメ、私が貴女に気付かないことがあるとお思いで?」
「もー!なんですぐに分かっちゃったんですかー!?」

ここまで来るともう隠し通せないと思ったのかマスクを外して声を出したヒメ。ああ、たいへん可愛らしいそのお召し物は一体どうしたのでしょうか!そもそもなぜトレインに挑戦者で?色々聞きたいことは浮かんで参りましたが、彼女の一声で掻き消されました。

「バトルしましょう!」

彼女のパートナーのランクルスが出てきました。私もサブウェイマスターです。バトルの相手を致しましょう。詳しいことはこのバトルが終わってからゆっくり聞かせて頂きましょう。

「ランクルス、トリック!」
「オノノクス、竜の舞です!」

ランクルスは防御が高いので一度舞っておきましょう。トリックでオノノクスの気合の襷がランクルスも元へ行きました。代わりにこちらに来たアイテムは火炎玉でした。これではオノノクスの攻撃力は1/2になりました。どうやら本気のようですね。私も全力で迎え撃ちましょう!





「ブラボー!素晴らしいバトルでございました!」
「あー!悔しいですー!」

無事私の勝利に終わりましたが、大変楽しゅうございました!一手読み違えれば本当にどちらが勝つかわからないバトル。やはりヒメのバトルセンスは秀でていて素晴らしい!

「楽しかったですか?」
「ええ、ここ最近で一番楽しいバトルでございました。」
「...!やったー!クダリさんやりましたよー!」
『ヒメやったね!大成功ー!』

クダリ?大成功?どういうことでしょうか?
私達のいるトレインのスピーカーからクダリの声が聞こえました。トレインはあとはホームに向かうだけなので座席に座り教えて頂くことにしました。

つまり、最近私がメイ様とのバトルが楽しそうだったのに嫉妬して、こんなに可愛らしい恰好で挑戦者として乗車したと。スーパーブラボー!!!どこまで私を溺れさせたら気が済むのでしょうか。
さて、そろそろその可愛らしい制服姿に我慢できそうにないのですが、ここで頂いてもよろしいでしょうか?じりじりとヒメとの距離を縮めると察知したのかヒメの顔が引きつりました。

『インカムとバトルレコーダー切っとくからあとはご自由にー!』
「クダリさんの裏切り者ー!!」

さすがクダリ。私と言いたいことがしっかり分かっていたようでございます。美味しく頂戴させて頂きます。




ロンディーノの憂鬱
「黒ボス、ここにヒメちゃんの制服姿の写真があります。」
「!!」
「私出来れば毎日スーパーシングルに乗りたいんですよねー。」
「クラウド!至急明日からのスーパーシングルのシフトを変更して下さいまし!」
「は!?」






*****
あゆ様から頂いたノスタルジックガール番外編で嫉妬するヒロイン夢でしたー!
書きたいことが多過ぎて2ページになってしまいましたwヒロインにコスプレさせたいなーと思っていたのであゆ様の許可を頂いて制服にしました^^メイドも好きなので悩みましたw
お気に召して頂けたら嬉しいです(*´∀`*)キリリクありがとうございました!



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