ノスタルジックガール | ナノ

06

先程ヒメ様が仰っていたことについて詳しく知りたくて仕方ありませんでしたが、「先にトウコさんを探すのが先です!」とヒメ様に押し切られたため、私達はトウコ様とトウヤ様を見つけることにしました。

「ノボリ!ヒメ!トウコ達いたよ!」

トウコ様達もクルミルを探していたようですぐに見つけることが出来ました。

「ノボリさん、クダリさん、クルミルを見つけてくれてありがとうございます!この子卵から孵ったばっかりでいなくなっちゃったからすっごく心配してたんです。」

「クルミルを見つけて下さったのは私共ではなくヒメ様でございますよ。」

「あなたが見つけてくれたのね、本当にありがとう!」

「いえいえ、気にしないで下さい。早くトレーナーさんに会えて良かったです。」

「あたしトウコって言うの。よろしくね。」

「ヒメです。よろしくお願いします。」

「敬語じゃなくていいってば!」

やはり女性同志だからでしょうか。ヒメ様とトウコ様は何やら楽しそうに話されており、ライブキャスターの番号の交換をしているようでございました。



「ねえノボリ。ヒメがさっき言ってたのってどういうことなんだろうね?」

「そうですね。あとでゆっくりお話を聞くとしましょうか。」

「賛成!ヒメ、このあとひま?」

「特に予定はありませんよ。」

「ぼく達もうすぐ仕事終わるから、今日のお礼にごはん食べに行こうよ!ぼく達おごるよ!」

「え?そんな大したことしてないし気にしないで下さい。」

「いいの!ぼく達がしたいんだから!ね、ノボリ?」

「ええ、是非付き合って下さいまし。」

「じゃあお言葉に甘えちゃいますね。」

そう言ってふわりと笑うヒメ様。
ぎゅうっと胸が締め付けられるこの気持ちの名前を私はまだ存じ上げません。






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