03
ぼく、クダリ。
双子の兄のノボリとバトルサブウェイでサブウェイマスターをしてる。
ダブルバトルが好き。2匹のポケモンのコンビネーションが好き。そして 勝利するのがなにより大好き!
最近ノボリの様子がおかしい。
しょっちゅう溜息をついてるし、仕事での凡ミスも多い。
「ねえ、ノボリ。最近どうしたの?なんか変だよ?」
「いえ、特に何もありませんよ」
「うそ!ぼくノボリがおかしいの知ってる!」
「クダリには適いませんね」
ふう、と溜息をついてノボリはぽつぽつと話し始めた。
最近シングルトレインに来た女の子のことが頭から離れないこと、スーパーシングルに来ると言ってたけどまだ来てなくて会えてないこと、名前を聞きそびれたことを後悔してること。
うーん、それってその子のこと好きなんじゃないのかな?ノボリは今まで本気で好きになった女の子なんていなかった。だから自分でその感情に気付くべきなのかな?ぼくから言わない方がいいのかな?ぼくにもわかんない。でもノボリは今までポケモンとバトルにしか興味がなかったからこんなノボリを見るのは初めてぼく嬉しい!
「その子どんな子なの?」
「そうですね。とても小さくて守って差し上げたくなる様なお方で、大きな目と可愛らしい笑顔が印象的でした。手持ちのポケモンを大変可愛がっておりました。私のシャンデラも珍しく懐いていましたよ。」
あれ?
ぼくその子に心当たりあるかも。
「ねえねえ、その子すっごいバトル強くてパートナーにランクルス連れてなかった?」
「ええ、そうでしたが、なぜクダリが知っているのです?」
やっぱり!
この前ダブルトレインに挑戦に来て、可愛い女の子なのにすっごく強くかったからぼくよく覚えてる!
「その子の名前ヒメでしょ?」
へへっ、久しぶりにノボリが驚いてるとこ見たなあ。