ノスタルジックガール | ナノ

13

「やっぱりミニスカートには絶対領域のニーソが良いわね。」

「ぼく足元は生足がいいー!」

「私はタイツの方が好ましいです。」


誰かこの状況どうにかして。







次の日に我が家(と言っていいのかわからないけれど)にやってきたのはライモンジムのジムリーダーのカミツレさんだった。

「あら、ヒメじゃない。どうしてここに?」

「えっと、色々ありましてここに住まわせてもらうことになりました。」

「ノボリ!クダリ!どういうこと?聞いてないわよ!」

カミツレさんはノボリさん達の幼馴染らしい。ここまでの経緯を凄い勢いでノボリさんに問い詰めてる。その様子をソファに座って見ている私の横にクダリさんが腰掛けた。

「カミツレちゃんとヒメって知り合いだったの?」

「ライモンジムに挑戦した時にお話したんですよ。」

「そっか。それなら話が早いや。ねえカミツレちゃん!ぼくたちお願いしたいことがあって今日呼んだんだ。」

「何かしら?つまらない頼みなら聞かないわよ。」

「ヒメ様の制服のデザインを考えて頂きたいのです。」

「任せなさい!最高にクラクラしちゃう制服を考えるわ!」

え、カミツレさんすっごいノリノリなんだけど。




それからすぐにカミツレさんが考えた制服のデザインが出来上がった。ジャケットはノボリさん達が着ているコートの丈を短くしたようなデザインにタイトスカートに足元は少しヒールのあるブーツ。わ、可愛い。流石カミツレさん。

「中はシャツで、首元はネクタイでもリボンでも良いわね。制服の色なんだけど、二人の中間でグレイでもいいと思ったんだけど、やっぱり二人に合わせて黒と白の2パターン用意したいと思うんだけどどうかしら?」

「すっごく賛成!ヒメとお揃い嬉しい!」

「異論はありませんね。」

それから足元はどうするかで冒頭の会話の至るのです。日替わりで色々履いてみようかな。制服なのにそんな自由で良いのかな?まあサブウェイマスターが良いって言ってるなら問題ないか。
足元論争からカミツレさんが抜け出して私のところに来た。背が高くてすらっとしてて、お肌つるつるだなあ。

「あの双子に家事を頼まれたんですってね。」

「はい。料理は元々好きですし、掃除とか洗濯も全く苦ではないので置いて頂くお礼でするつもりです。」

「そう。あの双子ね、特にノボリの方は潔癖なところがあるのよ。信頼出来る人じゃないと家に入れたがらないし、物を触ったりとかキッチンを任せるなんて以ての外だったのよ。だからヒメと一緒に住むことと、家事を頼んだって聞いて本当に驚いたわ。二人をよろしくね。」

綺麗な笑顔で言うカミツレさん。何それ。そんなの聞いてないよ。まだ会って間もない私のことをそんな風に思ってくれていただなんて。どうしよう、すっごく嬉しい。胸の奥がきゅうっと暖かくなるのを感じた。
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