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「ヒメ様はこれから住むところはどうなさるのですか?」
あ、それぼくも思ってた。さすがにここで働くのにずっとポケモンセンターに泊まるのも変だしね。
「お仕事も決まったのでギアステーションの近くに見つけようと思ってます。」
「良いおうち見つかりそう?」
「今日も来る前に不動産屋で探してみたんですけど、中々良いところ見つからなくて。」
「どういったところをご希望ですか?」
「ギアステーションから近くて、セキュリティがしっかりしてて、料理が好きなのでスーパーが近くにあれば理想的ですね。」
「ぼく良いところ知ってる!」
「ほんとですか?」
「私達のマンションに一緒に住むのはいかがですか?」
「・・・?」
やっぱりぼくとノボリ考えてること同じ。ぼくたちの家だったら全部条件に合ってる。ふふっ、ヒメびっくりしてぽかーんってしてる。ほんと可愛いなあ。
「いやいや!そこまではお世話になれませんし、出会ったばっかりの小娘と一緒に住むなんて危機感なさすぎですよ!」
「ヒメはぼくたちに危ないことするの?」
「しません!」
「では問題ありませんね。」
それからのぼくとノボリの押しは強かった。ノボリがヒメの言い分を次々に黙らせちゃうから結局最後はヒメが折れて一緒に住むことに納得してくれた。ノボリってちょっと潔癖なところがあるから家族以外の人とは一緒に生活出来ないって思ってたけどヒメは別なのかな?
「では早速今日から来て下さいまし。」
「早くないですか!?」
ヒメと会ってからノボリ楽しそうでぼく嬉しい!