良い兄さんの日なので
綱海にいちゃんと立向居
「もう雪が降る時期ですよ」
「雪ィ?そっかあ、こっちじゃ降るのかあ」
「俺の住んでるとこもあったかいですけど、東京は案外寒いんですよね」
「俺寒いの嫌だなあ、海荒れるし」
「じゃあ、今年の冬は二人であったまりましょうか」
「おお!コタツだなコタツ!あとみかん!」
「はい、楽しみですね」
有人にいちゃんと春奈
「いきなり寄ってしまってすまない」
「お兄ちゃん、突然どうしたの?」
「いやあの、手料理が食べたくてだな」
「お兄ちゃん、お料理上手じゃないの……」
「違うんだ、春奈の手料理が……」
「……あ、なあんだ!そんなことなら頑張るよ!何食べる?」
「……寒いからな……鍋料理、かな」
「ふふ、分かった。材料買ってこなくちゃ」
「俺も手伝おう」
修也にいちゃんと夕香
「あーあ、はやく雪積もらないかなあ」
「積もったら夕香は何がしたい?」
「えっとね、雪だるまつくりたい!」
「そうか、そしたらお兄ちゃんも一緒につくっていいか?」
「うん!」
「それじゃあ今日はこれから、手袋を買いに行こうか。積もったときにすぐつくれるように」
「ほんとう?行くー!」
士郎にいちゃんとアツヤ
「アツヤ、また冬が来たよ。相変わらず雪が積もってるけど、僕はもう怖がらない。今日はね、友だちが来てくれるんだ……染岡くんだよ。アツヤ、覚えてるだろ……今夜に到着すると思うから、明日になったら二人でまた、ここに来るよ。それまで待ってて」
111123 冬のとある日