ねためも | ナノ







遊びにおいでと言われたので行った。ランチをどうと言われたので食べた。またいらっしゃいと言われたので今度も行くつもりだ。手づくりのランチはわたしよりずっと上品においしくつくれていた。彼女の隣には誰か男のひとが立っていて、わたしに親しげに話しかけてくれた。わたしはたぶん、そのひとを見たことがある。幸せそうだった。ふたりは笑っていた。

ひどい頭痛と吐き気がした。わたしは道端にくずおれてところ構わず声をあげて泣いた。わたしも女の子だった。わたしは女だということを知ってつらかった。ふたりは笑っていた。わたしをばかにするように笑っていた。わたしはひとりの浅ましい女だった。つわりだったらいいのになあ





110817 現実を嘔吐




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