◎ ※あなたでたくさん満たして
※観覧注意
ジュードとこういう時を迎える時が、いつかは来るんだろうと、思っていた。
それは互いに暗黙の了解であった。
何度も、そういう雰囲気になりかけては、ジュードが自制し、ミラから離れては、終わるということが続いていた。
(私に触りたいなら、触ればいいのだが)
ミラには男子の気持ちはわからない。
自分だったら、触りたいと思えば触る。自分に我慢はしたくない。だって、そうしたいのだから。
好きだから触りたい。
それをジュードにわかってもらうのには、多少時間がかかった。
ミラはわかっていない、ジュードもそう思っていた。
一度スイッチが入ってしまえば、きっともうやめられないし、止まらない。
彼のスイッチは、入ってしまっていた。
あえて彼は、ミラに問う。
「襲っちゃうよ、僕」
ミラがジュードの背中に寄り掛かっていた時に、ジュードはそう発した。
それはミラが「背中じゃなくて、正面で君と絡まりたいな」と言ったから。
ジュードは、ミラを押し倒す。
平静を装ってはいるが、内心はどうしようもなく、ざわついていた。
ミラがなんと言おうと、ジュードは、ミラに触りたくて触りたくて、たまらない。
服の上からではなく、体を開きあって、ミラのすべてに自分の指跡をつけて、残してしまいたいほどに。
それはミラも同じだった。
ジュードがこうしてくるのを、ミラはずっと待っていた。
焦がれて仕方がなかった、彼の腕の中へ、私を誘って。
「遅いくらいだ」
また、こんなことを言ってしまった。
「じゃあ僕は、ずっと、我慢しなくても、よかったってことなんだね」
ジュードの人差し指が、ミラの唇をなぞり、ミラはその人差し指を口に含み、舐めた。
ジュードは人差し指から伝わる、ミラの舌に、やっと、こうされる時がきたかと、実感した。
「そうだよ、ジュード」
含まれた人差し指を離し、ジュードはそれを自身の唇に含んで舐めとった。
「キスしちゃうよ」
「ああ、早く、私をお前の物にするんだ、ジュード」
「それは、こっちのセリフだよ」
ミラは目を閉じた。
ジュードの唇や、咥内に入り込んでいる舌の感触をただただ味わう。
離れたくなかったし、やめてほしくもなかったから、ミラはジュードをずっと抱きしめた。
ジュードしか見えない。
「ミラ」
ジュードは、ミラを気遣おうとしてはみたが、ジュードの思うがままに、と言われそうな気がしたので、自分がミラに、こうしたいと思っていた愛撫を行った。
初めて見る、ミラの胸。柔らかそうで、触れたくて指が疼く。
触ってみたら、やはり柔らかく、頭がくらくらとした。
両手で時計回りに回したり、ふにふにと揉んでみたり、した。
「あ……っ……」
初めて聞いたミラの甘い声にも、ジュードはまた眩暈がする。
その乳首も、触ってみたら、どんな反応を見せるだろう。
指先を使い、きゅっと摘んでみたら、またミラが、声を発した。
柔らかかった乳首が、どんどんと固くなってきている。
そんなに気持ちがいいんだと、ジュードは今度は乳首を舌で舐めてみてみた。
「っ………、やぁっ」
ああ、もう、どうすればいいんだ、止まらない、聞きたい、もっと聞きたい。
気付けば胸ばかりを触ったり、愛撫したりしてしまっていた。
ミラはずっと声を上げつづけていた。
それを耳にして、ジュードは興奮が冷めることはなく、どうしようもなくなっていく自分に気づく。
やがて、スカートを脱がせて、ミラの下半身がジュードの視界に飛び込んだ。
こんな風になっているんだとドキドキした。
そっと撫でてみると、ミラがぴくっ反応する。
「脚、開いて」
ジュードの言う通りに、ミラは両足を開き、あとはジュードがなんとかして、ミラの秘部を眺めた。
(うわ………)
また鼓動が早まる。
ここも触っていいだろうか、愛撫していいだろうか、彼は恐る恐る指を動かしながら、そこに手をつけ始める。
「ふ……っ…ああぁっ………」
触る度、愛撫する度、ミラの愛液が流れた。
そして、ヒクヒクとなってきているミラのその部分に、ジュードは、入れてしまいたくなった。
もうジュード自身は限界だ。早くミラの中に入りたい。動かしたい。
「ジュード」
ジュードが服を脱ぎ、次に何をするのかを理解したミラは、ジュードの腰に抱き着き、彼のそれを優しく手のひらで撫で回す。
「……っ、ミラ…………」
「ようやくだなと思って」
「そんなにしたかった?」
「したかったよ」
「ミラのエッチ」
「君に言われたくはないな、ずっと自制していたのは誰だ」
「……そうだよ、ずっと、ずっと、我慢してた、触れたかった、ひとつに、なりたかった」
ジュードはミラに唇を落とす。
また暗黙の了解を得て、ジュードはミラの中へと、侵入を開始する。
狭くて、中々、奥へと進まない。
「ミラも、初めて、なの?」
「今更だな、そうだよ」
「そうなんだ」
「嬉しそうだな」
「そうだよ、嬉しいよ」
最初は入るのが難しいと聞いていたが、確かにきつい。
ミラの中が濡れていたおかげで、徐々に少しずついれることができた。
ミラが辛そうな顔をしていたので、そこはちゃんと気を遣わなければならないと思ったから。
「辛くない?」
「あ、ああ……大丈夫だ」
「無理しないで」
「しないよ、君とひとつになれる痛みなら、喜んで味わうさ」
ミラがここまで言ってくれるのだから、ジュードはもう迷いはなかった。
ようやく、自身をミラの中へ埋める事ができる。
ミラはこれまでとは違う感覚を感じて、気持ち良くて、また声を上げる。
ジュードが少し動いただけで、ミラはびくびくと体が震えた。
気持ちいい。
意識がどこかへいってしまいそうだ。
「あっ………んん………ああああっ」
「ミラ………っ……ミラ……」
ジュード、
ジュード、
もうダメだ、幸せすぎて、今、この肉体が滅んでも構わない。
そんな気持ちにさせた。
ミラの中が気持ちよくて、ジュードは早くも限界を迎えそうになってしまう。
もう少し、ミラに浸っていたいと思うのに。
「…っ、ミラ、ごめん」
我慢ができなかった。
ミラの中は温かく、ジュードが達するには、早すぎたかもしれないが、初めての事にどうしていいのかがわからず、自らの意のままに従った。
「…あぁっ…ジュード、ジュード…………や………っあああぁぁぁっ!!!!!!」
快感が絶頂へと上り詰めて、ミラは体がふわふわとしていた。
「ありがとうジュード、やっとひとつに…なれたな」
体を開きあい、肌を重ね、ひとつになることができ、ミラは嬉しく、目の前にいる彼への想いが止まらない。
ジュードはミラの顔の横へ頭を埋め、耳元で、ありがとうと囁く。
初めてだったから、どうだったのかが気になった。
ミラの気持ち良さそうな顔や、声を聞いては、安堵していた。それは彼の記憶に残り、幾度もリピートされている。
ジュードは達した後ではあったが、ミラの中で、再び大きくなってきている、自身のものに驚愕する。
それはミラにもわかっていた。
「ジュード」
「ごめん、なんだろ、どうしちゃったんだろう、僕」
「自制してきた分だろう」
「……そうかも」
「いいよ、ジュード。おいで」
こんな幸せな気持ちになれるなんて、知らなかった。
これからはまた、違う方法での愛し合う方法を覚える。
そして、ジュードのスイッチはまだ、切れないままで、ミラはまた、ジュードの与えてくれる世界へと旅立っていった。
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