君のぬくもりは高い
彼女なら、いつでも受け止めて、抱きしめていたい。
決まって、ジュードが先に寝室に入り、ベッドへ横になって、眠りにつこうとすると、それは必ず阻まれる。
寝室のドアが閉まる音が耳に入ると、ジュードはうっすらと目を開けた。ドアの近くに立っているミラは、ジュードをじっと眺めている。
「ジュード」
そう彼の名を呼んだ後、勢いよく駆け出したミラは、ジュードの体へと飛び込んできた。名前を呼ばれた瞬間に、ミラが来ると判定したジュードは、いつでもミラを受け止める体制を整えていたため、彼女をしっかりと受け止める事ができた。
「ジュード、ジュード、ジュード」
ミラは何度もジュードの名前を連呼しては、ジュードの厚い胸板へ寄り掛かり、ごろごろとする。
この彼女の可愛さは尋常ではない。
「ミラ、落ち着いて」
「やっとジュードと、こうすることができるんだ、つい、嬉しくてな」
「……もう、ミラってば」
自分に絡み付いてるミラを見て、ジュードは体を冷やさないように、掛け布団を掛け、ミラの細い体を包み込んだ。
彼女が甘えてくれるのは、正直照れくさいが、とても嬉しく思っている。
ああ、自分は、彼女の癒しの場所になっているんだと、そう実感できるから。
「おやすみ、ミラ」
既に寝息を立てていたミラへそう囁くと、ジュードもミラの温もりを感じ、安堵しては深い眠りに落ちていった。
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タイトル・反転コンタクト
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