※愛しいということ
※観覧注意
ミラに、会いたかった。
おかしいな、数日前に彼女に会ったはずなのに、ジュードは自身の膨れ上がってくる、この気持ちの対処ができずに、悩んでいた。
そんな雰囲気を醸し出さないようにしていたつもりだったのだが、
いつも冷静なジュードの様子がおかしい、と周りに言われてしまっているくらいだった。
ミラは今、ニ・アケリアに数日滞在するために、帰省している。
そして自分は、タリム医学校へ、レポート等の提出状況を調べる為に、イル・ファンに訪れてきていた。
ジュードを見ては、最初は遠巻きにする人もいたりはしたのだが、そういうのもなくなって、少しずつだが、前に戻りつつある。
だけど周りは皆、ジュードは変わった、と言った。
大人になったとか、少年から青年になった、とか、とにかく大人びたとよく言われていた。
そんなたくましくなった彼には、好意を抱いた女性が、ジュードに「好きです」と告白する女性も増えていた。
もちろん、彼の答えはごめんなさい、だった。
ジュードが恋い焦がれる女性は、ただひとり。
「ジュード」
そう、ミラだけ。
「ミラ……?」
ふと自分は幻覚を見ているのだろうかと、目を何度も擦った。
彼女はニ・アケリアにいるはずで、合流するのは、数日後で。
そこまでミラに会いたいと思っているのかと思うと、自分が自分でなくなってしまいそうだった。
ただ目を擦っても、ミラの姿は消えない。
「?ジュード?」
そこにいるミラは本物だった。
「ミ、ミラ!」
ジュードは思わず大きい声を出してしまった。
周りが一斉にジュードを見た。
ジュードは口を片手で抑えると、周りにすみません、と頭を下げた。
「ここだとあれだから、こっちに行こうか、ミラ」
ジュードはミラの手を引っ張ると、自習室の一室に入り、扉を閉めた。
広そうに見えて、実は狭いこの部屋で、いるのは自分と、会いたいと思っていたミラだけ。
ジュードは口を開く。
「どうしたの?合流は数日後じゃ……」
「ああ、特にこれといった用事はないんだが……」
「?」
「君の顔がな、見たくなったんだ」
ミラは、こつこつと足を進めて、ジュードの目の前に立ち、両腕を開いて、彼の背中に腕を回して、密着した。
ミラの感触に、ジュードは眩暈を覚えた。
「今、僕に触れない方がいいかも」
「どうした、何かあったのか」
ミラはジュードから離れようとしたが、ジュードが力強くミラを抱きしめて、離そうとしない。
ミラもまた、もう一度、彼をぎゅっと抱きしめた。
「ほんの数日、離れただけだったのにな、どうしても君に逢いたくなったんだ」
「偶然かな。僕もだよ、ミラ」
この空間の中で、二人は何度も抱き合った。
ミラの肌の匂いが、自分をおかしくさせるのには、充分なものだった。
そして、二人が唇を重ねるのも、そこまで時間がかからなかった。
ドアノブには、使用中という札をかけておいたがいいものの、誰が来るががわからない。
いつもなら気にするジュードだったが、そんなことはどうでもよかった。
ミラの服を脱がして、柔らかな胸があらわになった。
ジュードが胸を揉みほぐしながら、片方の乳房を吸い上げた。
「………っ、あ………」
ミラの声が零れた。
自分の中の雄のスイッチが完全に入って、ジュードは制服の上を脱いで、ミラと肌を重ね、抱きしめ、唇を重ね続けた。
ミラの秘部からも蜜が溢れてきていて、ジュードがそこに触れるだけで、指に絡み付いた。
感じてくれているだとわかると、ジュードは嬉しくて、自分のものも、彼女を求めているから、膨れ上がっているのがわかった。
「ジュード……いいぞ」
「ミラ」
「君なら、わかってるだろう」
「勿論」
ジュードは自分のものを取り出して、ミラの秘部にこすりつけた。
ミラがびくっ、と反応したと同時に、ミラの中へとゆっくりと入れて、ミラの腰を沈めた。
「……あっ、ああぁ……―――」
普段では絶対に聞くことのできない声が、ジュードの五感を刺激した。
床に座って、自分の腰の上にミラを乗せて、テーブルと椅子を陰にしてはいるものの、それでもスリルはいっぱいだった。
広い場所でセックスができなくても、二人でいるこの狭い場所も、二人だけの聖域のように思えた。
ジュードは腰を動かしながら、ミラの反応を見た。
ミラも腰を動かしてくるから、気持ちいいんだというのがわかったが、達してしまいそうになるのもわかっていた。
目が合ったら、キスをした。
それもまた気持ちがよくて、腰の速度が早くなっていって、
「ジュード…っ………あ、あああぁあぁっ……!!!!!」
「っ、ミラ…………っ……」
その後は本当に、頭が真っ白になった。
それでも、本当に、幸せだった。
「こんなとこで、やってしまうなんて」
とミラは多少怒ってはいたものの、
「でも、先に仕掛けてきたのはそっちだよ」
とジュードは答えた。
「…そうだな、気持ちに歯止めがきかなくなるというのは、こういうことを言うのか」
と言いながら、二人は笑った。
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