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はいといいえの真ん中で(アルレイ)







ドヴォール
バー・プリボーイ

たまたま仕事で聞き込みに訪れていたレイアと、こちらも仕事で訪れていたアルヴィンが、ダウンタウンで鉢合わせし、ちょっと話そうかいう事にになり、足を運んでいた。

レイアがここに来たことは、初めてではない。
いつも一緒に来る相手は、隣にいるアルヴィンだった。
一年前と比べて、大分柔らかく、そして本来の優しさが浮き彫りになっている彼と一緒にいるのは、どうもくすぐったい気持ちが強くなっていたが、それはアルヴィンも同様だった。


「俺らさ、絶対、他の奴らより、会ってる回数多くないか」

「えっ?!うーん……どうかなあ、わたしは、ジュードと会ってる方が、多いかもしれないけど……」

「へいへい、そりゃあ、そうですよね」

「何、どうしたの?いじけたりして」

「別にいじけてなんかねえよ」



言われてみれば、ジュードとレイアは幼なじみの同い年だし、会ってる回数も、連絡を取る回数も、自分より遥かに多いのは当たり前だよな、とそう思った。

それでも、自分は、レイアと顔を合わせてる機会が一番多いのだ。
レイアと共にいると、自分も元気になり、また明日からも頑張れると、モチベーションを高めてくれる。


「でも、一番メールしてる回数が多いのは、アルヴィンかも。一度送信履歴がアルヴィンで埋め尽くされた時はびっくりしちゃった。アルヴィン、以外にマメなんだもん」

「悪かったな、マメで」

「でも、嬉しいんだー。アルヴィンがこうして向き合ってくれるから、わたしも頑張ろって、そう思えちゃう」




GHSに残されているアルヴィンとのメールの履歴を見ては、レイアは嬉しくなり、微笑んでいた。
それが少し恥ずかしくなったアルヴィンは、レイアのGHSを取り上げて、上着のポケットにしまいこんだ。


「ちょっ、何すんの!」

「……今はメールじゃなくて、口で話そうぜ。こうして一緒にいるんだし」

「もしかして照れちゃった?」

「自分が何送ったかなんて、恥ずかしくて聞いてらんねえからだよ」



本当にもう、とレイアは言おうとしたが、ちょうどこのタイミングで、バーテンダーが飲み物を差し出してくれた為、レイアはミックスジュースが入ったグラスを片手に、アルヴィンにグラスを持つように促す。



「ほらほら、カンパーイ」

「へいへい。かんぱーい」




アルヴィンと一緒にいるの、嫌いじゃないよ。
本当はずっと、ずっと、そう思っているんだよ。

何か聞いて欲しいと思えば、いつの間にか宛先をアルヴィンに指定していたり、会う回数は多くはなくても、ほぼ毎日メールのやり取りをしていれば、会っているも同然だ。




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タイトル・反転コンタクト

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