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※幸福の瞬間










※観覧注意
























彼女を求めて、求めて、だけど、必死にその感情に抵抗した。

それでも彼女は、俺が必死に抑えているというのに、抑えているものに入り込んでくる。




「ずるい」

「何が」

「わたしだって、アルヴィンくんの近くにいたいって思うのに、拒否されたら傷つくじゃん」

「おたくさ、俺がどんな思いしてるか、知ってんの?男にはどうにもならない深い事情が………」



ぐいっとアルヴィンのスカーフを引っ張り、レイアはアルヴィンへと唇を重ねた。

まさか、こんなことをされるとは……アルヴィンは目を見開いたままだ。



「やったね、奪っちゃった」



にこっとレイアは微笑む。
はぁ………とアルヴィンはうなだれる様子を見せつつも、こうなってはどうしようもなくなって。



「っとに……やってくれるじゃねえか」



レイアを自分の元へ導き、腕の中に閉じ込めると、彼女の首筋に舌を這わせた。

ぴくりとレイアが反応した。

その反応を待たないまま、アルヴィンは愛撫を始めた。



「え、ちょと待って、アルヴィン君……」
「待たない。そうさせたのはお前だからな。大人しく感じてろ」



レイアは体育座りの状態になっていたために、アルヴィンが手を出すのは遅くはなかった。





「………や…ぁ……だ…っ………」

「最高だな、もっと嫌がれよ」




嫌がっても、体は敏感に反応するばかりで。

嫌がれと言われて嫌がっても、そうしなくても、アルヴィンは止めるはずがない。


こうなって欲しいと思う自分がいたが、レイアはどうしたらいいのか、わからなくなった。




「もう、抵抗しないのか」

「だって…………わたしは…っ…」



涙がぼたぼたと落ちる。
茶色の髪は、乱れきって。
翠色の瞳は、潤んでいる。


可哀相……?

そんな感情、浮かぶはずがない。





レイアの顎を持ち上げ、アルヴィンはレイアと視線を合わせる。







「…レイア………」






唇が触れ合った。
くちゅくちゅと嫌らしい音が響いて、
レイアは恥ずかしさが倍増していった。

キスをされながら、服を丁寧に脱がされて、いつしか自分の胸を彼に触れられていて。



「―――――はぁっ、ん」



唇の隙間から、甘い声が響いた。
声が我慢できない、体は小刻みに震えて、自分が自分でなくなってしまいそう。




恐いからとかではなく、甘く満たされたような何かが…心の中に入ってくる。



そしてこの丁寧な指は、彼女の下着から敏感な部分に触れて、動かし始めた。



「やっ………」



レイアの体が仰け反る。




「ここ、気持ちいいのか?」


反応を見かねて、アルヴィンがその箇所を動かした。
またレイアはびくりと体をうねらせて、そうだよと合図を返すかのようで。




「っ……///こっちは…もう………いっぱい……なんだから……」



「へいへい。わかってるよ……充分、俺を感じさせてやる」



アルヴィンの大きな手が、レイアに触れる。下着を取り払い、舌を這わせていった。
レイアはただ、アルヴィンが動かす度に、声を上げていくのみで。


こいつを…この女を、自分はどれほど、欲していたのだろう。
何もかも全てを…自分のものにしたくて。


チャンスが来たなら、絶対に逃すわけにはいかない。


それが、訪れたんだ。


それなら、俺以外の男を知りたいと思えないくらいにしてやろうと思った。


俺のものにするために。



「ちょっ……そ……なとこ……っ!!!」


「いいだろ?おたくだって、こんなに…満足してるんだから」



体温がどんどん上昇していく。
拒めない。今のわたしには…拒もうとするわたしがいないから。




「…欲しいんだろ?しっかり味わえよ……」





レイアのそこは、びたびたになっていて、びくびくと震えてて、いかにも、あれを欲しがっている。

そんな状態だった。




さすがに、自分でもわかってたみたいで。



欲しいものが、与えられたレイアの体は……熱が高まってくる。




「俺の事…好きだろ?」




激しく突かれて、眩暈がしそうなレイアに聞いてくるこの一言。

あきらかに…言わせたがってるのがわかる。

私はこんなに余裕がないのに、あなたのその微笑がなんだか悔しくてたまらない。



「あ………っ、や、や、ん――――――!!!」


レイアの腰を持ち上げて、アルヴィンは腰を更に強く動かした。
レイアの深い部分までに達している彼のものは、更に彼女に快楽を与えていく。


「どうなんだ………レイア………」

「す……き…………すきだ…よぉ…っ…!!アルヴィン………!」

「……やっと……言ったな………」

「っ……!!も……だ……めっ……」



レイアはアルヴィンに寄りかかって、体を預ける。

アルヴィンはそれを合図と受け取って。




「レイア…力、抜けよ」



そのまま一気に腰を突き動かす。
体中に電気が走るような感覚に襲われて、レイアは途中で気を失った。


アルヴィンはぐったりとしている彼女の頭をそっと撫で、




「俺も―――奪っちまったな」











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