「なぁ、ナル…なに怒ってんの?」

頬を膨らませ、三人掛けのソファーにデーンと足を投げ出して横になっているナルトが可笑しいのか、キバは口元を緩ませながらソファーの裏からナルトの髪をなぜながら言葉を紡いだ。
キバを視界の端にとらえると小さな声でお帰り、とだけ伝えた。
これは稀に見る、傷心したナルトだと。少々焦りながらも面白い物でも見るかのように口元は緩むばかりだ。

「キバ…顔緩みっぱなし…殴るよ」
「おー、恐いね……いや…さぁ…」

キバはナルトの顔を覗き込みニッコリと笑った。

「なんかさ…傷心してるナルってさ…やっぱ…かーいいよな」

そう言い近づきナルトの額にキスを落とし、次に唇にキスをした。

「……S馬鹿犬め…」

「うん、だって俺、シカマルの次にSでしょ」

ナルトは気にしませんと言った風に瞼を閉じた。
そんなナルトをみてやっぱ、綺麗かも、と言い直しもう一度唇にキスを落とした。



「なーにやってんだ…?」


キバはシマッタと肩をびくつかせ声のする方を恐る恐る見た。


「やば…」

「だろーな…」


キバはドアに凭れて此方に冷めた瞳を向けてくるシカマルを視界に入れたと思った瞬間、ソファーの裏側に逃げ込んだ。

「おい、馬鹿犬…躾がなってねぇみてーだな」

耳と尾があったら確実に垂れ下がるとこまで下がっているなと、ソファーに座り直したナルトは思った。そんなナルトに助けを請うべく、ソファーの裏から出てきて腰に抱きつくキバに、シカマルは静かにため息をついた。

「もういーから、キバ…部屋入っててくんねぇ?ソイツと話してーから」

キバは俊歩で直ぐ様立ち退き、シーンとなった部屋にシカマルがナルトに近づく足音のみが響く。

「ひっでぇ顔…」

シカマルはナルトの座っているソファーの隣に深々と座り、虚空に深いため息を吐き出しながら笑った。

「うっさい……」

「っんだよ……まぁだ怒ってんのか?めんどくせーな。…帰ってきたじゃねーかよ…」

「知るか」

膝を抱えて未だ頬を膨らませているナルトに眉をひそめながらも、やはり可愛いのか肩を抱き優しく頭をなぜる。

「触るな馬鹿シカ」

そうは言うものの身体を寄せてくるナルトに口元が緩む。

「ケーキ買ってきた…」

そう耳元で囁き、耳朶を食んだ。

「っ…クリスマスケーキ…」

耳を押さえながら此方を向いたナルトの唇にバードキスをする。
唇が付くか付かないところで、消毒。とぶっきらぼうに言うと、やっとナルトが笑った。

「黴菌みたいな言い方するのな…」

「犬には黴菌が一杯って知ってるかよ?」

「ふーん……つか仕事大丈夫だったのかよ。今日泊まりになるって言ってたのにさ」

散々、仕事と俺どっちが大切なんだとどっかの男と女の痴話喧嘩を吹っ掛けてきた張本人が言うことか…、とは、到底言える筈もなくナルトの腰を引き寄せ、疲れた。とだけ囁いた。

「…しょうがねぇなぁ……暗号解折長様にクリスマスパーティーまで暗部総隊長がお膝を貸してあげましょーう」
「そりゃ、ありがてぇ…」
シカマルはそう呟くとコロリとナルトの膝に頭を預けた。



ブッシュドノエル
(ケーキと俺どっちが大切なんだよ)
(そんなの、ケーキに決まってる!)
(………総隊長には敵いません)




>>中途半端でごめんなさい。
シカナル+キバでX'masです。
シカマルは本当は任務ってか解折の仕事でしたが、姫が怒るので帰ってきました。ブッシュドノエル買って…。ぇ

キバはナルトもシカマルも家族として好きです。
でもキバは動物の本能的にナルトの方が好きです(^^ゞ
シカマルの許しがあればキバはナルトに手出します(^-^)/

てな感じのシカナル+キバが好きだ\(^^)/


竜弥








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