※ぬるいエロがあるので注意



響かせるように愛して


「ツナってさ…いつになったら名前で呼んでくれるわけ?」

書類に目を通してたら、先程仕事から帰ってきた山本がソファに腰掛けながら言った。

オレは書類から一瞬山本に目を移した。


山本は自分で入れたお茶を飲んでいた。



「聞いてた?ツナ」

「うん…名前で呼んでるでしょ」


オレは書類に目を通しながら言う。


「つれないのなー……つーか、名字じゃないよ…下の名前」

山本がソファから離れた気配がしたけど、敢えて無視してみた。

「なんだよツナ…今日はホントつれないのなー…せっかく仕事してきたのに…」

後ろからズシリとした重みと、ふわりと香る山本の匂い。

それでもオレは書類から目を離さない。

山本は暫らく無言でオレの肩に顎を乗せ、書類をジトッと見ていたけど、すぐにため息をついてオレから離れた。


「なー…なんで呼んでくんねーの?」

山本はオレの隣に椅子を持ってきて座った。
わざわざ持ってくるなよ…って突っ込みそうになったけど、横からの視線に目を合わせたら負けそうだから…無視。

「なーツナ……なんで獄寺は下の名前なわけ?」

少し不貞腐れたような、そんな声色にふっと、笑みが零れそうになった。


「なぁに…?…嫉妬?」


「うん」


あらら、やけに素直…。
コレはいじめすぎた?


オレはチラリと山本を横目で見た。


山本の熱いギラギラした目とかち合った。


あ、ヤバいと思ったときにはもう遅い。






「……ちょっと…どういう状況?」

「ツナが悪い…」


そうかも…。


オレは今、ボンゴレ10代目がお仕事をする、デカイ木の高そうなデスクの上に背中をつけている。

要するに、山本に押し倒されてるってこと。

あらら、書類が吹っ飛んじゃった。
呑気なこと考えてたら、ギリリと手首に食い込む山本の手が痛い。

怒らせちゃったかな、さすがに。


「山本が取り乱すなんて…珍しいね」

オレは首筋に顔を埋め、手を緩めた山本の後頭部をペチリと叩く。

「いて…」

首筋で山本のくぐもった声と、熱い息に変な声がでそうになる。

出したら負け、山本に確実に流される。


「な…ツナ……」

首筋、鎖骨をベロリと舐められさすがにキツイ。

「ちょ……っ…まって山本…」


山本はオレの肌に唇を押しつけながら、なんだと欝陶しそうに返事をする。

それが妙にムカついて、また後頭部をペチリと叩いた。


「って……つーなー」

「ほら!」


オレは顔をあげた山本の鼻の頭に人差し指を押しつけた。


「へ…」

目を寄せ、男前が台無しだと笑えるのを我慢して、まくしたてるように言った。

「山本だって、オレのことツナツナって呼ぶだろ?」
「だって、ツナはツナだろ」

「山本だって、山本だ」

そう言って、ニッコリと笑って、退いてと言った。


「…いやだ」

返ってきた言葉は否定の言葉。
どんだけだだっ子なんだ、今何歳だよ。と言う目を向けたら、ニッコリと笑い返された。


あ、やばい。


「綱吉…」


ギャー。
オレは声にならない悲鳴をあげて、山本に背を向けた。


これがまたいけなかった。


肩をガシリと掴まれ、耳元で名前を囁かれる。
逃げようにも抑えられて逃げれない。


「ちょっと、十代目を襲う守護者なんて聞いたことないよ?!」

「そうか?じゃあ綱吉は初だな」


ナチュラルに綱吉って言うな馬鹿!
とは言えず、ギャーギャー騒いでたら、山本の低い擦れた声が響いた。


「綱吉……名前…よんで」

腰にズクリときて動けない。

でもどこか、切羽詰まったような声で…

「ない……てるの?」

オレがそう言ったら肩を掴まれ、反転させられ、前から抱き締められた。

「誰にも渡さねえ…俺だけ…みろよ」

「……っ………たけし…」

ギュッて背中に回した手に力を込めて、山本の躯に抱きつく。

オレよりデカイはずなのに、その時だけとても小さく思えた。





「うぁっ…はっ……た…けし…」

圧迫される痛みと、中で蠢く昂ぶったものの早急さに息が詰まる。


それでも、耳元で名前を囁かれるたびに嬉しくて涙がでてくる。


「綱吉……綱吉………俺だけ…みて…俺だけ…よんで…俺だけ……愛して」

「ふぁっ…ああっ…あっ……武…武っ……」


突かれるたび声が溢れ、愛しさが溢れる。

もっと欲しくて、呼ばれる心地よさに浸りたくて、自分から腰を押しつけ強く抱きつく。

「つな…つなよし……もっと…俺の…名前呼んで…ツナを俺だけでいっぱいにして…」

ガツガツと腰を押しつけられ、頭が真っ白になる。

「あンっあっあっ……武ったけしたけしっ…すきっ…」

譫言のように山本の名前を繰り返す。


「つなよしっ……俺だけ…愛して…」


耳に響いた声で、射精し、山本自身を早くだせと言わんばかりに、締め付け、胎内に流れてくる熱いものに身震いした。


「あっ…ぅあ……まだでてる…」

胎内をいっぱいにするほど流し込まれ、ズルリと抜かれたかと思うとゴポリと溢れた。

その感覚にゾクリとし、山本を見上げた。


そこには目を真っ赤にした山本。


「なに…泣いてんの」


ふふ、と笑うと泣いてねーよといつもの笑顔で返された。

なに笑ってんの、と言うと。


「んー…ツナ大好きだって…思って…さ」

と、力強く抱き締められた。


デカイ子供みたいだって思ったけど、言ったらきっとまた、へそを曲げそうだから黙っておくことにしよう。

それに、子供じゃなくて、恋人だし。と訂正をいれ、抱き締めてくる愛しい恋人に擦り寄った。





>>ぬるいエロすみません。
山本はツナが好きでたまんなくて
ツナも山本が好きでたまんないくらいがいいな。
それでも、安心できないから、っていう二人が好き。







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