ぼく















「ツナ…?……あめ食ってる?」

隣を歩く小さな恋人の、ハチミツいろのかみとその可愛いつむじを見ながら聞いた。
さっきから、ひどくあまいにおいがする。

「ん?」

ハチミツいろが揺れ、かわりに、デカイ琥珀いろの目がこちらを向く。
いつもこぼれそうなデッカイ瞳にアホ面のおれが映って、なんかおかしい。

「あめ食ってんの?」
もう一度聞くと、へらりと笑って舌をだした。

舌の先には小さくなった、赤いあめだまがコロリとのさばっている。

「さっきね、山本を待ってるとき…もらったんだ」

おれは一瞬ツナが、しまった…!と顔色をかえたのをみのがさない。


「だれ?」

案の定、ツナは眉間に皺を寄せる。
かわいいけど…みのがしてなんかやらない。

「ツーナ?」

鈍色に染まりつつある空は、おれの心の色なのかも。

さっきまで、ツナと帰れる!つーので、ウキウキ、興奮?して真っ赤だったのに…今は

このままじゃ、真っ黒になっちまうよ。


「お…女の子が…くれただけ」

あー、空が暗くなってきたなぁ。

(おんな…ねぇ…)

「ふーん」

俺はそれだけ言って、暗がりの道を歩き続ける。
後ろから、控えめに着いてくるツナ。

おれって、独占欲強すぎ。
そう、思うけど…やなんだ。
ツナに触れていいのは…ツナを喜ばせていいのは…おれだけ。

「なあ…ツナ」

「……」

ツナはバッと顔をあげ、おれの次の言葉をまつ。

健気だよな…ツナは。
でも、残酷。


「ツナ…あめだまくれたら…ゆるしてあげるよ」

振り向いて、おれのカーディガンをつかむツナにそう告げる。

一瞬花が咲いたみたいに笑ったけど、すぐにまた俯いた。

「一個しか…ない」

「あるよ…」

おれがそう、ニコリと笑いながら言うと、少し考えたツナが暗がりでも分かるぐらい顔を赤に染めた。


「ツナ…早くちょうだい、?」

諭すように、口をあけ、ツナの顔のところまで腰を曲げる。
(これが結構キツイ。だけど…ツナはこのぐらいがいい)

「ぅ〜〜〜〜…」

キョロキョロとあたりを気にするツナ。

鼻がひっつくぐらいの近さ。

ツナから何とも言えない甘い香。


誘われるように、ぷるん、とした唇にかみつく。


「んみゃっ…?!…んっ」
ツナはかみつかれたのに驚いたのか、小さく唇を開いた…その隙間に、舌を滑り込ませ…舌を絡め吸う。

甘い…あまい。


小さくなったあめだまはいつのまにかなくなっていた。

角度をかえ、歯列をなぞり、上唇を甘噛みすると小さく震えるツナがかわいくて、ツナが甘くて…とまらない。


「ぁ…んんっ…ふあっ…んみゅ」

ツナを壁に押しつけ、腰を抱き…後頭部を押さえ貪る。

卑猥な水音が暗がりに響く。
耳を犯す。


「つな…っ…」

「んっ…んちゅっ…ちゅっ…ぷぁ」

舌を最後まで絡め、離れる。

舌と舌を繋ぐ糸、ツナの顎を伝う涎にひどく欲情する。

「ん……うまかった」

口元を拭いながらツナに微笑む。

「……ばか…」

ぎゅうっと抱きついてきたツナを、笑いながら抱き締めたら、隣の街灯がようやく光を灯した。



(あまいきみをたべるのはおれだけでいい)






>>山ツナすきだーってことで。
今日チャリに乗ってて考えてたネタ。(朝から)

微微微ェロちっく←うそだろ
山本は独占欲強すぎが萌える

竜弥






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