[返品不可の恋]



今日はオレの誕生日。
朝から三橋や田島や野球部の連中、クラスの連中が祝いの言葉をかけてくれたり。

野球部に関しては、明日の部活帰りは三橋の家で誕生日会なんていうのも開いてくれるらしい。

誕生日、この年になってもやっぱり嬉しいものなんだなと再確認する。


でも、肝心な奴からの祝いの言葉はまだ。

アイツは……浜田は今日は休み。


ま、別に大したことじゃあ…ない。



「い…ずみ…くん!」

目の前に三橋の顔があってビックリした。
その隣には田島。


「泉どーしたんだ?ボーっとして」

オレ…ボーっとなんかしてたっけ。
田島の問い掛けに頬杖をついていたのをやめた。


「で…なに?」

「いまか ら…体育…だよ?」


よく見ると三橋も田島もジャージ姿。
気付かなかった。


「ワリい……オレ頭痛い…保健室行くわ…」

そう言って立ち上がり、心配する三橋と田島に大丈夫だからと言い、教室を出た。





「やーってらんねーなぁ……こんくらいのことで…」
オレが来たのは屋上。
恰好のサボりスポットだが…今は師走になる一歩手前。
ハッキリ言って寒すぎる。

オレがこんなとこでサボってるのも、なんか気持ちブルーなのも…

全部アイツの所為だ。



「浜田のばっかやろー!!」

そう叫んでみて、今9組外で体育してたんだ。とか、どうでもいいこと考えてたらクシャミがでた。


「あーちくしょう……さみい」


「そりゃあ…んな格好してたらさみーわなあ。」


後ろから聞こえた声に振り向こうとしたら、首に温かい感触。


「マ…マフラー?」

首に巻かれた黒のマフラー。

「あったけーだろ」

振り返ると、やっぱりニンマリ笑った浜田がいた。


「なっ…なっ…おまっ……な…」

「誕生日おめでとう……泉」

オレが驚いてたら、浜田がギュウッと抱き締めてきた。

「ちょっ……ここ…がっこう」

「さみーーー!」

「はぁ?」

「でも…泉あったけー!」

ギュウギュウ抱き締めてくる浜田の身体は燃えるように熱かった。

こんなに熱いのに寒いとか。


「ちょ…おまえ……風邪じゃ…」

「だって今日…泉の誕生日だろ!?…ごめんな…一番に言いたかったのに…」


昨日から熱が高くて、やっとちょっと下がったから急いで来たらしい。

本人曰く。



そんなの嘘だって分かる。
何年の付き合いだと思ってやがる。


「おまえ…熱下がったとか嘘だろ…身体、あちーし」

オレは浜田の額に手をかざした。

熱い。
きっと、38度はある。確実に。


「ばかっ!!」

「なっ…ひでー……さっきも言ってたし…」

「うっさい!オレの誕生日なんかより…自分の心配しろ!」

「泉の誕生日はオレよりずーっと大切だ!」

そんな恥ずかしいことを真顔で言うもんだから…浜田の頬を左右にひっぱってやった。


「いひゃいっ…いずみっ…いひゃいー!」

「保健室行くぞ!」

そう言って頬から手を離してやった。
頬を押さえ恨めしげにオレを見ていた浜田がいきなりニコリと笑ってきた。


「なっ…なに…なんだよ」
「んーん?似合ってるなって!やっぱ泉はなんでも似合う!」

そう言ってオレの冷えた手を温めるみたいに、浜田の熱すぎる掌が包みこんできた。


「ばーか……わかってねーな…」

オレは体温が上昇するのを感じつつ、隣の浜田に言う。

「好きな奴の手作りなんだからな…」

浜田が、バレてたんだ?と照れながら言う。

「………キモ…照れるな馬鹿」


嬉しいのに、真逆のことを言うオレ。

だけど、浜田は嬉しそうに笑って。


「返品不可だからね」


そう言って、オレにキスしてきた。





(返品不可の恋なんて、分かり切ってるよ。返品なんかしてやらないし。)






>>泉誕…フリー駄文です。
アレ…29日だよね。

おーくーれーたーΣ(°□°)
泉ちゃんごめんなさい。すみません。

一日遅れですが…。

ハマイズです。初の!
恐いですね。初とか!涙
すみません。駄文で。
一応フリーですんで。お嫁にもらってください。え


泉おめでとう!!!ハマイズに幸あれ!



竜弥






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