「さすけ…これっ」

烏の手入れでもしようと庭に出ると山に遊びに行っていたのか御付きの者と帰ってきた主がこちらに走ってきた。そして一輪の花をこちらに向けてきた。

「撫子…の花?」
「今日は…母さま(かかさま)にありがとうを伝える日だと聞いて…佐助にはいつも世話になってるから…」

そう言って微笑んで撫子の花を渡してくる弁丸の頬の赤みと腫れに佐助は眉をしかめる。

「それ…奥方に叩かれたの?」
「っ…違う…転んだ…」

佐助の言葉に大きく瞳を開きふるふると首を横に振る弁丸。

嘘が下手くそなんだから弁丸様は。
きっと奥方に花でも渡しにいったのだろう。奥方の反応も容易に分かる。

溜め息をソッと付いて弁丸の前にひざまずき撫子を受け取る。そして弁丸の頬に唇を付け舌を這わす。未だに熱を持っていて少し痛いのかピクリと震える弁丸の腰を抱き、今度は震える唇に甘く接吻をする。

「んっ…んんっ…さすけ?」

少し潤んだ瞳に罪悪感を覚えながらももう一度接吻をする。何度もしたことのある接吻に、主はどう感じているのだろうか。
きっと、なにも考えていないと思うが…。

最後に柔らかな唇を吸って離し、弁丸をのぞきこむ。
「っはぁ…さ…すけ」
「ありがとう…弁丸様…」
唇を指で拭ってやり笑顔を向ける。

「弁が言うのだっ…さすけ…いつもありがとう…だいすき…」

そう言って首に腕を回され抱き締められる。それに答えて抱き留め弁丸の肩越しに撫子の花を見つめて笑った。

「俺って…弁丸様の母様なの?」
「…いやか?」
「嫌って言うかね…複雑」
「ふく…ざつ?」
「ううん、弁丸様が幸せなら俺様なんにでもなるよ…」



この崇拝は誇るべきもの
(母でいるのはいまだけでお願い、)





>>Thanks mother's Day

母の日に書いてたんですが…アップしわすれた\(^^)/
カーネーションは流石に無いだろうってことで、撫子科だから…撫子で←
あれ。カーネーションて撫子科でしょ?←曖昧
佐助に花を渡す幸村(弁丸)が書きたくて…撃沈。
カーネーション渡す幸村とか可愛いくないかな。佐助はカルチャーショック←
ていうか、佐助犯罪者\(^^)/
ショタ好き忍\(^^)/←



竜弥




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