身体中あちこちが軋む。痛いなんて感覚は既に麻痺したらしい。
最後にソファーに投げつけられてからの記憶がない。きっとまた気を失ったのだろう。
薄暗い部屋の中をソファーに半裸の身体をダラリと預けたままボンヤリと視線をさまよわす。
すると自分の剥き出しの太股にすがり付くように顔を伏せる佐助がいた。
手を動かそうとすると上手く動かすことができなかった。きっと折れたのだろう。そんなことをどこか他人事のように感じて、佐助にまた目を向ける。

「ごめん…旦那…ごめんね」

佐助は震えながら謝罪を繰り返す。そんな佐助に、辛うじて動く方の手で髪に触れると、更に腰に抱き付かれて、嗚呼、肋(あばら)もいってるなと思った。

「どうしよう…俺っ…おさえらんないっ…ダメなんだっ…」
「…」
「ねぇ…旦那っ…俺を殺してよ…じゃないと…俺…旦那を…」

殺しちゃうよ。

絞り出すかのようなその訴えに俺はもうどうでもよくなってくる。

「おれ…は…大丈夫…」

喋ると血の味がするのに気が付いた。なんだかもう殺されるのも近いかもしれない。
それでも…。

「愛してる…旦那…愛してるんだ……」

優しい言葉。それだけで一杯になる。満たされる。

「…うん」

嗚呼、また廻る。
涙目の佐助は俺を労るように抱き締める。それだけで幸せになる。漸く涙が出てきて、片手で佐助の服の裾を握る。

今度は、いつ。
この幸せはいつまで。
でも…殺されることを願う自分も…ココにいる。



僕と君の地獄
(堕ちる堕ちる、)





>>DV佐助っ。
ごめんなさい。こういうの駄目なかたすみません。
サブタイトル、ドMすぎる幸村←おま
いや、なんていうか。
佐助は旦那のこと好きすぎて好きすぎて傷つけちゃうし、幸村は幸村で抵抗しないで佐助の反応をどこか客観的に見てるみたいな。
あれ。精神的ドSな幸村?
なんだろう。不発。

竜弥



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