目の前の光景が理解できない。否、理解したくない。
「ゆきむら…」
「あ…」

パッと離れた二つの影。吃驚したと言うより絶望という方が合っているだろうそんな顔をした幸村にキスをしていたのは、オレンジの髪。
そいつが振り返ったと思ったらこれでもかというほど睨まれた。
ああ、自分も十分に睨んでいたのだからお互い様か。
オレンジは放心状態の幸村に優しく声をかけ髪を鋤くと此方に凄い形相で歩いてきた。

「今度旦那に…何かしようってんなら、俺が旦那を奪いに来る…覚悟しといてよ、」

胸糞悪ぃ。




「ひっ…ひぐっ…痛っ…」
幸村をその場に押し倒して直ぐにケツの穴に自分自身を突っ込む。締め付けるというか、押し出そうとするのも無視して挿入を繰り返す。
切れないはずもなく血が俺の物に絡み付く。腸壁を擦りあげてやれば直ぐに吐精。
それに吐き出すように上から言葉を降らせる。

「いいご身分だよな、俺が疲れて帰宅したら…これだもんな…なぁ淫乱幸村、てめえは誰のもんだ?」

吐き出しても直ぐにたち上がる幸村自身に指を絡め、亀頭の窪みを爪で突き刺す。幸村は喉を逸らして再び吐精する。

「ひゃあうっ…やめて…やめてくだされぇ、佐助っ佐助」

助けを求める名前に頭の中が真っ白になった。
首に手をかけ力を込める。
「その名を呼ぶんじゃあねえよっ!お前は誰のだって聞いてんだっ」
「うっ…あぅ…まっまさ…殿っ……」

苦しそうに口を開閉させ涎を垂らす幸村に酷く欲情する。
顔にできた傷も身体に刻んだ傷もこいつ自身も全部俺のものだ。
誰にだって渡しゃしねぇ。
腕の力を弱め幸村の唇にキスをする。
その後咳き込んでぼやりと瞳を宙にさ迷わせる幸村に再びキスをしようと唇を近づけると、小さく囁かれた言葉に愕然とした。

「もう……愛してないから…もう愛さないで…」


殴られれば目も覚める
(嗚呼、殴られてももう遅いのか、)





>>スランプリハビリ。
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一応付き合ってます二人は。



竜弥



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テーマ「人外ファンタジー」
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