貴方に認められたくて貴方に好かれたくて、ガムシャラに思いを伝えたら顔を赤らめて恥ずかしそうに笑った貴方。それを見て貴方への俺の気持ちは意図も簡単に愛しいに変わっていたんだ。




「立向居帰ろ?」
嬉しいお誘いに勢いよく頷こうとしたら、今日は自分の鍵当番の日だと気づいた。
ガクリと心の中で項垂れる。

「あ、でも俺…今日は鍵当番で…お先に帰っといてください」
「あ、そうかっ……じゃ、俺も待っとくよ」

そう言って円堂さんは俺の後ろにあったベンチに腰掛けた。
俺はモタモタと着ていた制服を急いで着て円堂さんに向き直った。

「だっ駄目ですよ…遅くなっちゃいますって」
「立向居…ボタン…だんだんだよ、」

笑って段違いのシャツをとめ直してくれる日に焼けていない手を見詰める。
ポヤリと見惚れてたら「はい、できたぞ」と笑顔を向けられて、顔が馬鹿みたいに熱くなった。きっといま自分は真っ赤だ。
顔を手で覆いながら小さくありがとうございますと呟くのがやっとだった。

「いーえ、」
「…あの…でも、円堂さんに待ってもらうなんて…」
できません、と言葉を続けようとしてすぐに遮られた。

「こないだお前待っといてくれただろ、」
こないだとはきっと円堂さんが鍵当番の時だろう。あれは俺が勝手にやったことだ。

「でもっ、」
「いーから…それにもう皆いないし…帰ろ?」

首をコトリと傾けて笑われたら、もうなんだか凄く愛しくて、叫びたくなった。でも、そんなこと出来やしなくて円堂さんが座っているベンチに跨がって座る。円堂さんの方を向いて白い手を自分の手で包む。

「あ…の…俺…あの…好き…です…いやあの、ちがくて…いや…好きなのは違わなくて…」

ヤバい、なんだか涙が出てきそうだ。触れる手から円堂さんに自分の震えが伝わっているだろう。
恥ずかしい。でもこの温かい手を放せない。

「立向居…、ゆっくりで…いいよ」

その言葉で涙腺が弛んで、収集がつかないくらいに涙が溢れた。
手を離して制服の袖口で涙を拭う。

「すっ…好きってのは言えるんです…でも、俺…円堂さんのこと…」

優しい温かい手が俺の頭を撫でる。もう片方は俺の両手に触れる。
見詰められて出なかった言葉が零れた。

「愛して…ます、」

やっとの思いで言えた言葉を聞いて、俺の大好きな笑顔をまた向けてくれた。
俺は声をあげて泣いてしまった。


100万回の
好きよりも

(愛の言葉を囁きたい、)



>>初の立円\(^^)/なんだか書きたくなったんですはい。立向居は病んデレもしくはオクテくん希望。
立円はほのぼのになるかものっそ痛くなるかどっちかになりそうです今から\(^^)/
つか立向居がなぜいるのかなんてことは気にしない。時系列なんて無視\(^^)/


竜弥




*プラウザバックプリーズ

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